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基礎用語集【え】
|栄養塩類 (nutrient salts)(えいようえんるい)|
生物が正常な生活を営むのに必要な無機塩類のこと。生物生産の第一段階を担う植物が生長するときに大量に必要とされ、植物の生長・増殖の制限因子となっている物質を特に指していう。海域では、窒素・リン及びケイ素の無機塩類があげられる。
|液状化 (えきじょうか)|
地盤の液状化は、一般に水で飽和した(地下水位以下の)ゆるい砂質地盤が、地震動のような強い繰り返し応力を受け、せん断強さ(抵抗力)を失った場合に発生する。地盤が液状化すると地盤はあたかも液体のような挙動を示すことになる。
|エコ・システム (eco system)|
「生態系」参照|エコロジカルネットワーク|
都市において身近な自然を含む生物多様性を確保し、健全な生態系の再生をはかり多様な自然とのふれあいを確保するため、緑地の分断と生きものの生息・生育空間の孤立化が進む都市全体を対象に、生きものの生息・生育空間として重要な緑地を核として、都市内に点在する自然や緑地を相互に連結する生態ネットワークのシステム。
|越流堤 (えつりゅうてい)|
河川の水位がある高さ以上になった時、調節池や遊水地へ越流させるために設けた堤防。
|円弧すべり (えんこすべり)|
堤体などの盛土への河川水、降雨等の浸透により、盛土内の土のせん断抵抗力が低下してすべりに対する安全性が低下する。盛土のすべり崩壊の形状が円弧であるため円弧すべりと言われている。単にすべり、法崩れとも言う。
|塩分遡上 (えんぶんそじょう)|
河川の河口付近での現象で、一般に海水は河川水(淡水)よりも比重が大きいために河川水の下に入り込むが、潮が満ちてくると海水がくさび状に遡上してくる(このくさびを「塩水くさび」という)。塩分遡上現象は、塩水と淡水との混合の状態により、強混合、緩混合、弱混合の3つの混合形態に分類される。実際の河川では、河床勾配、河床形態、河川流量、潮汐の状態等により混合の特性が大きく変わってくる。
(1)強混合…淡水、塩水が完全に混合した状態であり、移流・拡散によって塩水の遡上、後退が行われる。
(2)緩混合…強混合と弱混合との中間的な遡上形態のこと。
(3)弱混合…いわゆる「塩水くさび」の生起する状態であり、濃度の違いから塩水は淡水の下に潜り込むようにして遡上する。