一般国道1号
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高島町立体
概要
一般国道1号の横浜市西区高島1丁目から同区浜松町に至る区間は、横浜市の中心に位置し、一般国道16号をはじめ、横浜港に通じる複数の幹線道路との交差点が連坦し、かつ交通量が多いため交通渋滞が著しく、早期の解消が望まれていました。
高島町立体は、これを解消するために整備したもので、当初都市計画事業として横浜市が計画調査を行っていましたが、昭和45年から建設省(現国土交通省)が計画を引き継ぎ、直轄事業として施工することとなりました。
高島町立体交差の事業区間は、横浜市西区高島町1丁目(築地橋)から西区戸部本町(京急戸部駅)までの延長約860m(アンダーパス区間延長632m)であり、この区間の街路の都市計画に基づいて、高島町交差点から戸部本町まで幅員36mに拡幅し、高島町交差点を立体化しました。
工事は次の3つの工区に分けて施工されました。
A工区は、アンダーパスと横浜駅前共同溝および首都高速道路が一体構造となる区間で、首都高速道路公団(現首都高速道路(株))が委託施工を行い、昭和51年度に完成しました。
B工区は、国鉄(現JR)根岸線・東急東横線の鉄道構造物に対して近接工事となり、それら構造物の補強工事を行う区間で、国鉄(現JR東日本)が委託施工を行い、昭和56年度に完成しました。
C工区(高島町交差点から戸部本町まで)は、建設省(現国土交通省)が施工を行い、昭和56年度に着手、昭和59年度に概成しました。同工区の地下鉄交差部は、昭和58年度に横浜市にアンダーパスの工事を委託し、昭和61年11月27日供用しました。
本事業は、数々の幹線街路との交差、鉄道との立体交差、国道上には首都高速横羽線が供用され、国道下には横浜地下鉄3号線、下水道保土ヶ谷幹線、そして直轄施工の共同溝が建設されるなど、数多くの都市施設が交錯している大変複雑な条件下で、多くの制約と困難を克服して行う典型的な大規模都市土木事業でした。
建設工事は、当時9万2000台/日の交通機能を確保しながら、鉄道橋脚のアンダーピーニング、地下鉄及び下水幹線上での本体構築、これら既設施設との近接施工、周辺家屋への沈下対策などの課題に対し、高度な施工技術を駆使して整備を図りました。
なお横浜駅前の景観を考慮し、歩道の緑化、照明等の整備もあわせて行っています。計画諸元地先名 横浜市西区高島町地先延 長 856m
幅 員 36m(本線は4車線、側道4車線) 規格 4種1級
縦断勾配 7%標準断面図
平面図