道路景観形成事例
位置図

(出典:国土地理院発行2万5千分の1地形図)
整備概要
古い良さを生かした新しい活気のみなぎるまち「オールドニュータウン」。
江戸時代の風情を残す街並みを大切にした街路整備を実施。沿道の建物と道路施設が一体化し、歴史と伝統を今に活かした、建物の形態と色彩を新しい時代にマッチさせた城下町づくり。
整備後の道路と沿道の夜景(提供:彦根市) |
整備内容
- 市の「まちなみ再生事業」において、修景対象建築物等80件、電線の地中化埋設(全延長350m)を実施。
- まちなみの統一を演出するため、公共空間の装置について以下の項目に配慮。
(照明施設、舗装、植栽、電線類の地中化、ベンチ・スツール、ポケットパーク、レリーフ)
条例、規制等の制定
- 沿道を含む本町地区で「地区計画」を定め、彦根城下町の基点にふさわしい景観の再生を目的とした「地区計画区域内における建築物の制限に関する条例」を設け、建築物やへい、車庫などの外観の様式、材料、色彩について詳細な修景基準が設けられた。
整備内容
- 地区計画は100%合意。条例内容への対応率も100%(空き地を除く)。ただし地区外に転出した方もいる(現在は駐車場などになっている)。
- 整備前は2~3割だった店舗が、現在は8割程度になった。1階を地元や近隣市からの業者に貸しているケースもある。彦根城への観光客がキャッスルロードにも来るようになり、市民も夜(飲食店)に来るようになった。
整備前(提供:彦根市) |
彦根城築城時の町割である6mの道幅で、江戸時代に建てられた町屋が往時の風情を残していたものの、交通の安全などの道路機能は確保出来ていなかった。と |
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整備後(提供:彦根市) |
支援事業による道路施設の高質化によって、沿道の建物と一体化したゆとりある街並みが形成された。 |
整備上の工夫
- 話し合いの場として「まちづくり相談室」を開設し、情報提供、記録保存のための「まちなみづくり通信」を発行、先進地視察を行う。また、地権者一人ひとり会合に足を運び、市と住民がひざを交えて話し合う。その結果、ほとんどの地権者全員が計画に合意。
- はじめから参加した人も後から参加する人も公平性が確保されるよう、地区計画で非常に細かく厳しい基準を条例で定めている。
- 区画が町屋形式(奥行30m)のため拡幅後も移転せずにすみ、土地買い上げ費用、移転保障費用、修景費用によって建替えを実施。
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