大雨などによって川が増水したとき、それがそのまま下流部へと流れてしまうと、洪水など思わぬ災害が起こる危険性があります。そんなとき、八ッ場ダムは大量の水をダムに貯めこみ、下流へ少しずつ流すことによって洪水の発生を防ぐことができます。
計画では、洪水期(7月1日〜10月5日)に6,500万立方メートルの調節容量を確保して、ダム下流における計画高水流量、毎秒3,900立方メートルのうち約61パーセントに当たる毎秒2,400立方メートルの流水を調節し、ダム下流への放流量を毎秒1,500立方メートルに低減することになります。
ちなみに、6,500万立方メートルという八ッ場ダムの調節容量は、利根川上流の既設5ダム(矢木沢・藤原・相俣・薗原・奈良俣ダム)を合わせた調節容量(7,984万立方メートル)に匹敵するほどの大きさ。
この洪水調節により、下流の吾妻川沿岸や群馬県内の利根川本川沿岸はもちろん、利根川下流部の茨城県・埼玉県・千葉県・東京都など首都圏の洪水被害が軽減されます。
なお、利根川(渋川地点下流、平成2年度河川現況調査による)における想定氾濫区域の面積は1,850kuとなり、区域内の資産額約50兆円、人口約450万人に影響が及ぶものと想定されています。