事務所の取り組み
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首都圏外郭放水路
施設概要
立坑
各河川から洪水を取り入れる「流入施設」と「立坑」
流入施設
首都圏外郭放水路への洪水の取り込みは、中川、倉松川、大落古利根川、18号水路、幸松川の堤防に設けられた越流堤で行われます。
川の水位が上昇して越流堤の高さを超えると、自然に流入施設に流れ込む仕組みです。流入施設の入口には、スクリーンでゴミをとらえ、これを連続的にかき上げられる除塵機を設置し、大きなゴミが流入しないようになっています。5つの立坑
第1立坑から第5立坑まで、全部で5本ある立坑は、首都圏外郭放水路でつながっています。各立坑の深さは約70m、内径約30m、スペースシャトルや自由の女神がすっぽり入る大きさです。
第2立坑から第4立坑には、電動開閉装置のついた天板が取り付けられ、管理車両などの搬入を簡単に行うことができます。
また、第3立坑には、エレベータで下まで降りると、潜水艦にあるような防水扉が二重に設置されています。この防水扉は立坑の外側にエレベータを含めた機械設備があるため、流入した水が流れ込まないようにするためのものです。
また、第3立坑と第5立坑は壁に沿って水が流れ落ちるドロップシャフトと呼ばれる方式を採用しています。これによって流入口の変形を防ぎ、60mの高さから水が落下することによる底盤への衝撃を和らげています。立坑断面図(第2立坑)
第1立坑
第1立坑は、全部で5本ある立坑のうち、庄和排水機場に最も近い位置にあります。この立坑は、ほかの4つの立坑と違い流入施設を持っていません。各立坑から送られてきた水を調圧水槽に送り込む役割を担っています。立坑とは、各流入施設から水を取り込むための施設のこと。工事中はトンネル工事の作業基地として、完成後は立坑本来の役割を果たすとともに、管理車両の搬入や換気設備の取り付けなど、放水路の維持管理にも役立てられています。