一般国道357号
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金沢シーサイドライン(新交通システム)
概要
国道357号が通る金沢埋立地区は、昭和40年代後半~昭和50年代に整備された埋立地であり、居住人口約4万4千人、就業人口約4万人を抱え、海の公園、八景島やベイサイドマリーナなどのレジャー施設が立地しています。
この地域で発生する交通需要に対応するためにはバスでは輸送能力が不足し、鉄道では輸送能力が過大になってしまうことから、昭和56年12月、中量輸送機関である新交通システム(金沢シーサイドライン)の導入が決定されました。
新交通システムは、鉄道とバスの中間の輸送能力をもつガイドウェイ方式を採用し、道路上につくられた専用の高架軌道上をゴムタイヤを付けた車両が走り、金沢埋立地区とJR新杉田駅、京浜急行金沢八景駅を結ぶもので、建設省(現国土交通省)・横浜市・横浜新都市交通(株)の三者により事業を実施したものです。
昭和59年に着工し、平成元年7月に全線約11kmが供用されました。
そのうち国道357号と並行する4.9km区間に関しては、新交通システムの高架構造・駅舎など、いわゆるインフラ部分の設計・施工を建設省(現国土交通省)の直轄事業で行いましたが、これは当時、全国でも初めてのケースとなりました。
国道357号は埋立地内の全幅50~80mの道路であり、中央部に高速部6車線、側道部に一般部6車線を有しており、新交通は山側歩道部から中央分離帯部を走行します。
駅舎は国鉄(現JR)新杉田駅から京急金沢八景駅までの全14駅中6駅を建設省(現国土交通省)が直轄施工し、昭和62年度にインフラ部を概成しました。
その後、平成元年7月5日に金沢シーサイドラインとして開業しています。経 緯昭和47年11月 「都市モノレールの整備の促進に関する法律」成立。 昭和56年12月 「よこはま21世紀プラン」により磯子・金沢地区に新交通システムを導入することを決定。 昭和58年4月 横浜新都市交通株式会社設立。 昭和59年2月 運輸審議会「敷設特許」答申 昭和59年4月 工事施行認可申請 昭和59年8月 都市計画決定 昭和59年9月 都市計画事業認可 昭和59年10月 工事施行認可、着工 昭和59年11月 起工式 昭和62年度 インフラ概成 平成元年7月5日 金沢シーサイドライン開業 標準断面図