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東海道を象が歩いたって、本当ですか?
本当です。確かに箱根八里などを歩いてみると、はたして象がこんな山中を歩けたのだろうかと信じられない思いがしますが、実際に東海道を象が歩いたという記録が残っています。
象は、室町時代から江戸時代にかけて数回にわたって、時の為政者への献上物として渡来しています。ここでは江戸中期、8代将軍徳川吉宗に献上された象が、箱根八里を越えた時のことについてご紹介しましょう。
享保13年(1728)、オス・メス2頭の象が長崎の港に到着しました。この象は交趾(こうし:現在のベトナム)生まれで、中国の商人が吉宗に献上したものです。しかし上陸後、メスの象が病死、オスの象だけで江戸に向かっています。
箱根では象を迎えるために、新しい象小屋を建てたり、好物の竹や飴なしまんじゅうなどを用意していましたが、到着すると長旅の疲れで元気がなく、そのため象を面倒見る者たちは、さまざまな手を尽くして看病に当たっています。その後、小田原、平塚、保土ヶ谷、神奈川、川崎で泊まり、江戸に到着。将軍は江戸城内で興味津々とこの珍獣を観察したといいます。
図版:享保14年渡来象之図 国立国会図書館蔵
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