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宿場では、大名行列のような大人数をどうやって泊めたの? |
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大名行列は小さい藩で100人ほど、大きい藩では2000人から3000人前後になりました。加賀藩の場合は、多いときで約4000人にもなりました。
このような大名行列を円滑に進めるためにはさまざまな準備が必要でした。まず旅行に先立って宿舎や人馬の手配をするために、あらかじめ宿場に「先触」(さきぶれ)といって通達書を出しておきます。これを受け取った各宿では、宿の割り当てや人馬の手配をしておかなければなりません。
実際の旅となると、行列から先行するかたちで宿割りを担当する家臣らが宿場におもむき、本陣や宿場の入り口に関札を高く掲示します。この関札は、これを掲げた以上、いかなる大藩もいっさい宿泊を許さないという厳重なものでした。
大名は本陣に泊まりますが、その家臣らは宿内の旅籠屋に分宿し、時には周辺の寺院も使うこともありました。1つの宿場ですべての人員を収容できない場合は、前後の宿場に分散して泊まることもありました。
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図版:加賀藩大名行列図屏風 石川県立歴史博物館蔵 |
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