烏川流域の砂防

烏川流域は、昭和10年9月の豪雨により、死者218名という大きな被害を受けました。これを契機として、国土交通省(当時は内務省)によって対策が行われることとなりました。現在、烏川本川、増田川、滑川などにおいて直轄砂防事業を行っています。
流域には多くの砂防施設が設けられており、砂防堰堤や床固群が整備されています。
周辺の自然環境や生態系の保全に配慮した工法も積極的に取り入れられています。

榛名山南東山麓には、一部地元古老等の間で「オランダ堰堤」と呼ばれていたという風聞のある巨石堰堤が多数存在します。
これらは、内務省による「利根川改修工事」の一環として行われた砂防工事により作られたものです。
これらの巨石堰堤は、当時荒廃の著しかった榛名山麓の安定に役立ち今なお十分に機能しています。
当時の我が国の砂防工事は、木曽川等の改修で活躍したヨハネス・デ・レーケ(1842~1913)をはじめとするオランダ技師団との結びつきが強く、榛名山麓の巨石堰堤にもその技術が生かされているものと考えられています。
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