河川
渇水が発生すると、利用量が多い都市部を中心として給水制限が行われ、国民の日常生活に支障をきたします。また、緊急的な地下水の汲み上げにより地盤沈下が進行したり、河川生態系への影響や農業・工業用水の不足による産業への影響など、国民生活に甚大な影響を及ぼします。
平成10年度に実施された「水資源に関する国民の意識等の調査」では、昼間しか水が出ない給水制限が数日間続くような渇水被害に対して、約40%程度の人が「1回も経験したくない」と回答している。また、渇水時の対策について、「現状より負担が増えても施設整備を進める」と回答した人は約52%を占めており、安定的に水を供給することが求められていると言えます。
渇水時においては、ダムの貯水を河川に流下させることで、上水の確保(給水制限期間の縮小)、農業用水や工業用水の確保、河川生態系への影響の軽減が図られ、国民生活への影響を軽減することが可能となります。また、ダムの運用の他にも、水利用の調整(取水量の調整、水の融通、緊急的な応援給水など)や、節水の呼びかけなどを行っています。