荒川を知ろう
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荒川の主な施設
水門
河川の合流点に設けられる「水門」は堤防を開削して造るため、堤防の機能を果たすゲートを備えています。また、高潮の影響を防ぐための「水門」もありますが、これらは河口部に造られるため荒川上流区間にはありません。
「水門」は普段、ゲートを開けて支川の水を本川へ流しています。本川の水位が上昇した時、ゲートをぴたりと閉じて支川への逆流を防ぎます。ちなみに「水門」の正面は本川側で、大水に立ち向かい、胸を張って支川を守っている姿です。朝霞水門
新河岸川と荒川では、流域の規模や流出の特性が異なるため、一般的に新河岸川の洪水のピークは荒川よりも早く、そのため朝霞水門を開けることにより、新河岸川の洪水を荒川に分派し、新河岸川流域の浸水被害を軽減することができます。
平成元年度から建設を始め平成7年に完成した朝霞水門は、水門面積・約350平方mの日本最大級のゲートを備えています。
【諸元】
幅20.0m×高さ17.472m×1門
幅20.0m×高さ16.725m×1門昭和水門
施設全体の老朽化が著しく、また、流域の都市化に伴う流出量の増大などにより流下能力の不足を招いていた昭和樋門(昭和9年完成)に代わり、昭和61年度から工事に着手し平成2年度に完成した昭和水門は、鴨川の排水と洪水時に荒川からの逆流を防止し、大きな治水効果を発揮します。
【諸元】
幅19.7m×高さ15.925m×1門
幅19.7m×高さ14.925m×2門荒川第一調節池排水門
荒川第一調節池の最下部に位置する水門です。洪水調節を行うため、一時調節池に溜めておいた荒川の洪水を、荒川の洪水ピークが過ぎた後にこの水門を開けて下流に放流します。
【諸元】
幅10.0m×高さ17.775m×2門さくらそう水門
さくらそう水門は、鴨川が荒川第一調節池をとおり荒川本川に合流する際に、囲繞堤(いぎょうてい・荒川と荒川第一調節地を仕切る堤防)を横断するための水門として設置されました。
この水門の機能には、(1)鴨川の水を荒川本川に合流させる。(2)洪水時には水門を閉じて囲繞堤の役割を果たす。(3)さくらそう水門と昭和水門を操作することにより、調節池完成後もサクラソウ自生地の冠水頻度を以前と同じ割合にする。の3点があります。
【諸元】
幅20.0m×高さ16.175m×2門玉作水門
和田吉野川の下流域は荒川の高水敷よりも低く、和田吉野川へ流れ込む通殿川沿いの地域はその影響から度重なる水害に見舞われてきました。
平成7年度~平成13年度で水門工事を実施し増水時の和田吉野川と荒川の水位差を考慮してゲートの開閉を調節することで、和田吉野川の氾濫をより効果的に防いでいます。
【諸元】
幅23.5m×高さ11.345m×2門葛川水門
葛川は、越辺川と高麗川の合流点に位置し、洪水時には越辺川・高麗川からの逆流により浸水被害が発生していました。入間川・越辺川緊急対策特定区間事業において、越辺川・高麗川の逆流防止対策として、平成21年度に葛川水門が設置されました。
【諸元】
幅11.35m×高さ3.400m×2門九十九川水門
九十九川は、都幾川と越辺川の合流点の直上流に位置し、洪水時には越辺川からの逆流により浸水被害が発生していました。入間川・越辺川緊急対策特定区間事業において、越辺川の逆流防止対策として、平成23年度に九十九川水門が設置されました。
【諸元】
幅13.55m×高さ3.700m×2門