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「立場」って、どんなところですか? |
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「立場(たてば)」とは、宿場と宿場の間にあって、旅人や人足、駕籠かきなどが休息する場所のことです。もともと杖を立ててひと休みしたのでその名が生じたといわれています。
神奈川県下の東海道には18の立場がありましたが、小田原宿と箱根宿のように宿間の長いところに多く、平塚宿と大磯宿のように宿間の短いところには立場がないところもあります。立場は一般に宿場の出入り口や風光明媚な場所に置かれ、「立場茶屋」といって、土地の名物を用意した茶屋なども存在しました。
たとえば、保土ヶ谷宿境木の立場は権太坂を上り切ったきわめて眺望がきく場所、藤沢宿と平塚宿の間の四ツ谷の立場は東海道から大山道へと分かれる分岐点にありました。なかでも茅ヶ崎の南湖(なんご)の立場は江戸から京に向かうと東海道の左側に富士山が見えるところから、「南湖の左富士」と称せられた名所で、二階建ての茶屋が建て並び、茶屋町と呼ばれるような大きな立場でした。
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写真:南湖の左富士 |
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