あばれ多摩川発見紀行
21世紀の多摩川/多摩川治水プラン「成果をふまえて、サテ、21世紀多摩川の課題トハ!?」
きゅーさん サテ、大正、昭和、平成と、レンメンと続いてきた多摩川の改修工事の歴史を見てきたが、ココではその背景と、これからの多摩川の課題をふまえた治水プランについて教えてしんぜよう。
新河川法制定[昭39]
「治水事業の歴史」でも述べたが、新河川法制定によって、多摩川は一級河川に指定された。また工事・管理とも国(建設省・現国土交通省)が行うこととなり、多摩川の治水事業は新たな局面に入ることとナル。
「多摩川水系工事実施基本計画(以下工実)」制定[昭41]
新河川法の制定にともなって、治水・利水がキーワードとなっている総合的なプラン、「工実」が制定された。このプランは工事も管理も国が受け持つ、「水系一貫」の計画じゃ。続いて支川の浅川、大栗川も直轄管理区間に組み込まれていく(浅川改修工事、大栗川改修工事)。
狛江水害[昭49]→「工実」改訂[昭50]
しかし、計画高水流量に匹敵する洪水となった狛江水害によって、「工実計画」は改訂されることとなる。主な改訂ポイントは、石原基準点の基本高水のピーク流量を、従来の4,170m3/secから8,700m3/secと大幅に見直した点じゃ。さらに昭和63(1988)年には、「工実」に高規格堤防の整備が位置づけられた(高規格堤防工事)。
河川法改正[平成9]→「多摩川水系河川整備基本方針」[平12]
「治水」「利水」に「河川環境」のキーワードを追加した河川法改正を受けて、「工実」にかわって河川整備の基本となる「多摩川水系河川整備基本方針」が決定。これがやがて「多摩川水系河川整備計画」へと結びついていくのじゃ!

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