事務所の取り組み
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高規格堤防
整備事業概要
江戸川沿川の地域では、低地が多く、洪水時の水位は居住地側の地盤より数メートル高くなり、もし、想定を上回る大洪水により江戸川が決壊すれば、その被害は計り知れないものになります。高規格堤防整備事業は、このような被害を未然に防ぐために、堤防の高さの約30倍の幅を持った堤防をつくり、安全なくらしを未来へと受け継ぐ事業です。
高規格堤防整備事業の整備区間
高規格堤防整備事業は、平成22年度に実施された行政刷新会議の事業仕分けにおいて、「現実的な天災害に備える視点に立ち、治水の優先順位を明確にした上で、事業としては一旦廃止」となりました。
平成23年に実施された高規格堤防の見直しに関する検討会の審議を踏まえ、「人命を守る」ということを最重視して、整備区間をゼロメートル地帯等の約120kmに絞り込み、高規格堤防の整備を進めることとしました。
(1)越水しても壊れません!
ふつうの堤防に比べ、高規格堤防はあふれた水が斜面をゆるやかに流れる構造なので、堤防を越える洪水でも壊れることはなく安全です。
(2)浸透しても壊れません!
ふつうの堤防に比べ、高規格堤防は幅が広い堤防なので、洪水による水の浸透が長時間続いても、崩れることはなく安全です。
(3)地震に強い堤防です!
高規格堤防は、必要に応じて軟弱地盤を改良して耐震対策をしているので、地震による液状化やすべりにも強く、安心です。
快適なまちづくりと一体となって進められる新しいかたちの公共事業です。
土地の買収をしないで進める事業です。
用地の買収を行わずに進める事業なので、地権者は土地を手放す必要がなく、土地の権利はそのままです。高規格堤防完成後は元どおり利用できます。建設発生土を有効に利用します。
高規格堤防の盛土は、公共事業による建設工事などで出た建設発生土を有効に再利用しているので、資源循環型社会にも貢献しています。土地を有効に利用することができます。
これまで、堤防のみに利用してきた裏法面の土地を公園や道路などの公共スペースとして利用できます。また、災害時の緊急避難スペースや防災拠点の確保もできます。水と緑に親しめる快適なまちをつくります。
高規格堤防によって川へのアクセスが容易になり、眺望も開け、水と緑に親しめる快適な水辺空間が誕生します。美しい川の風景といっしょのくらしが楽しめます。