~みんなで考えよう!関東の未来を~
「国土形成計画シンポジウム」を開催しました!
「国土形成計画シンポジウム」を7月18日(火)、さいたま新都心合同庁舎1号館講堂(さいたま市)において、開催しました。
これは、平成20年を目途に策定する国土形成計画に向け、広く一般の方々と国土づくりについて考えていくことを目的として開催したものです。
当日、会場には定員を上回る出席者があり、基調講演やパネルディスカッションを熱心に見守る様子には、多くの方の新しい関東の国土づくりに対する高い意識を感じました。
「新たな時代における国土形成計画」
森地 茂 氏(政策研究大学院大学教授)
人口減少や国、自治体の財政制約、環境問題など現代社会の不安要素を指摘し、広域地方計画策定にあたっては、「図面上で、具体的な問題、地域独特の問題を特定し、その問題をどのレベルまで解決するのかという目標設定をすることが必要である。」、「各都道府県の計画の合冊的なものではなく、人口動態や産業構造、生活行動などのデータ分析をし、抽象的なものでなく戦略が明確な魅力ある関東地方の将来像を描くべき。」などの御提言がありました。
新しい関東のかたちをさぐる~関東の目指すべき方向~」をテーマにしたパネルディスカッションでは、御参加いただいた方々より、以下の主な御発言(要旨)がありました。
<コーディネーター>
小林 重敬 氏(横浜国立大学大学院工学研究院教授)
「持続可能な公共圏の構築が必要である」、「地域力を高めるための官民の力を統合する、“新たな公”を担う主体の創出が重要である。そのテーマは、参加と協働である」
<パネリスト>(50音順)
中井 検裕 氏(東京工業大学大学院社会理工学研究科教授)
「水と緑をどううまくネットワークさせていくかが重要である。アメニティ形成には、河川、森林、里山、まちなみ景観、都市内河川、市街地の緑などの保全が必要で、これらを保全していくことが、地域の特徴づけ につながっていく」
村木 美貴 氏(千葉大学工学部助教授)
「現状の市町村合併と生活圏がうまくつながっていない地域もある。県や市町村を超える広域計画策定の必要性がある」
森野 美徳 氏(都市ジャーナリスト、日経広告研究所主席研究員)
「これからの国土計画は、知識情報社会を前提に考えていくべき。異文化の人たちが交流することで、新しい価値創造、文化創造が生まれ、交流人口、情報人口の活用が地域の自立につながる」
横島 庄治 氏(前・市立高崎経済大学地域政策学部教授、NPO法人環境システム研究会理事長)
「北関東の東京圏依存からの脱却が必要。群馬、栃木、茨城を横に結ぶ北関東自動車道が開通すれば、国立大学系病院、物流、観光、教育などを共有でき、今まで3県にはなかったものを生み出す力になる」