利根川の紹介
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日本一のビッグな川です(概要)
地形・気象
地形は山地・丘陵・台地・平野で形成
利根川流域の地形の特徴は、山地・丘陵地、台地、沖積平野の4つの異なった要素から成り立っていることです。わが国の河川流域は大部分が山地によって占められ、平野部が少ないですが、利根川は関東平野を流域として持っており、平野部の占める面積が大きい河川に属します。
表1-2 利根川流域の土地利用 出典:第9回河川現況調査(調査基準年:平成17年) 項目 利根川流域 備考 面積(平方キロメートル) 割合(%) ① 山地等 11,526.4 68.4 ①=④-(②+③) ② 農地 3,940.3 23.4 耕地面積(田・畑) ③ 宅地等市街地 1,373.3 8.2 人口集中地区 ④ 総面積 16,840.0 100 流域面積 利根川流域の土地利用状況図
平野部は周辺が高く中央部が低い盆地状
丘陵は、山地から台地、低地に移る山麓に断片的に分布しており、洪積台地は、利根川の中・下流に広く分布しています。台地の標高は、平野中央部にあたる幸手、久喜付近が10~15メートル位と最も低く、周辺部に向かって高くなる盆地状を示しています。そして、これらの台地を分断する形で利根川や渡良瀬川、鬼怒川などが流れ、沖積平野を形成しています。
地盤高コンター図及び断面図
概略縦断図
気象
利根川流域の気候は、太平洋側気候に属し、一般には湿潤・温暖な気候となっていますが、流域が広大なため、上流の山地と中下流の平野、河口の太平洋沿岸とで大きく異なります。流域の年間降水量は1,200~1,900ミリメートル程度であり、平均年間降水量は1,300ミリメートル程度で、中流域の内陸平野部は少なく1,200ミリメートル程度となっています。降水量の季別分布は、一般に夏季に多く冬季は少ないですが、利根川最上流部の山岳地帯は降雪が多い地域です。また、群馬県や栃木県の山沿い地方では7~8月にかけて雷雨が多く発生します。
昭和46年~平成12年(30年間)の年間平均総雨量分布図
利根川栗橋上流域降水量
応用:川に関する呼称
図の用語が基本です。
川の断面図(標準的な川と堤防の切り口)
堤内地…堤防に守られて私たちが暮らしている所。
堤外地…両岸の堤防にはさまれて川の水が流れる所。
低水路…ふだん、川の水が流れている所で、1号地といいます。
高水敷…ふだんはオープンスペース(公園、運動場等)として利用され、大雨による洪水などの水が増えた時に水を流過させる区域。
右岸…川の上流から下流にむかって右側(左側が左岸)。
河川区域…河川法第6条において「河川区域」とは、次の各号に掲げる区域をいいます。
1.河川の流水が継続して存する土地および地形、草木の生茂の状況その他その状況が河川の流水が継続して存する土地に類する状況を呈している土地(河岸の土地を含み、洪水その他異常な天然現象により一時的に当時状況を呈している土地を除く)の区域。
2.河川管理施設の敷地である土地の区域。
3.堤外の土地(政令で定めるこれに類する土地及び政令で定める遊水地を含む)の区域のうち第1号に掲げる区域と一体として管理を行なう必要があるものとして河川管理者が指定した区域。出典:国土交通省国土保全局HPより抜粋
出典:利根川上流河川事務所「利根川ToneRiver」より抜粋