川の写真コンクールは今年で39回目を迎え、2,831点もの作品が寄せられました。
今年は、応募作品が新型コロナウイルス感染症拡大の影響で例年よりも少なく、どうなることかと思っていましたが、そんな心配の必要はありませんでした。
むしろ「撮りたくて撮った」元気のいい写真が多かったので、審査する側としては、とてもうれしく、勇気づけられました。
そして、入選者のコメントを見ていますと、「川カシャのおかげで写真が好きになった」「応募してから結果の通知がいつ来るのか心待ちにしていた」「去年は佳作だったけど今年は銅賞がとれてすごくうれしい」「来年も応募したい」…と、
この写真コンクールを励みにして、写真を撮る・見る力をめきめきと向上させてくれていることが感じられ、継続する事の大切さを実感しました。
さて、この数年の間に、写真の環境がめざましく変化してきています。コンパクトデジカメから、高性能スマホカメラに持ち変えた人も多いことでしょう。そのことで、撮影スタイルも大きく変わってきたはずです。従来のファインダーで覗いてシャッターを押すのではなく、目からディスプレイが離れたことで、集中して覗き込む習慣がなくなったかもしれません。でもその代わりに下から上からカメラアングルは自由自在になり、片手でシャッターを押せるようになりました。また、パノラマサイズをはじめ、いろんなサイズにワンタッチで変換できるし、うんと接写もできます。写真の冒険には、手軽でもってこいの便利な道具がすぐ目の前にいつもあるわけですから、これで遊ばないのはもったいないです。是非、審査員が腰をぬかしてしまうようなビックリ写真を見せて下さい。
川は生き物です。刻々と変化する自然を生き生きと写真に捉えるには、撮る人自身が、感覚を研ぎすました「自然人」にならなくてはいけません。写真は「目」だけで撮るものではありません。音が聴こえてくる写真、いい香りが漂ってくる写真、美味しそうな写真、触ってみたくなる写真、「目」「耳」「鼻」「舌」「皮膚」の五感(視角・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)、プラス第六感(直感)の感性みなぎる写真を見てみたいです。来年も、皆さんの積極的な参加を期待しています。
審査員一同