整備効果

交通流動の変化

①東名・新東名・中央道と
連携した広域流動の増加

• 中部横断道の全線開通後、中部横断道を連続利用する車両^※が約1.7倍に増加。
• 中部横断道を挟んで、⻑野・北陸〜静岡東部の車両台数が約2.4倍、関東以北〜中京以⻄の車両台数が約1.9倍に増加するなど、中部横断道を活用した広域な地域間流動が形成。

広域な地域間流動の変化
(中部横断道を連続利用する車両^※）

開通区間を通過する車両台数の変化
(中部横断道を連続利用する車両^※)

発着地域別車両台数の変化
(中部横断道を連続利用する車両^※)

出典：NEXCO中日本ETCログデータ

開通前：R1.5、開通後：R4.5
※連続利用する車両は、ETCを利用した車両のうち富沢本線料金所と富士川本線料金所を80分以内に連続して利用した車両を集計(ETC2.0プローブデータから算出した旅行速度で国道52号等の移動にかかる時間約50分に休憩時間相当の30分を加えた時間)

【発着地域の分類】
⻑野・北陸：双葉JCT以⻄
関東以北：双葉JCT以東
中京以⻄：新清水JCT・清水JCT以⻄、静岡東部...新清水JCT・清水JCT以東

②災害時の代替路として機能

• 中部横断道が通過する地域は、地形や地質等の特性から事前通行規制区間が3箇所存在しており、過去には大雨により度々通行規制が発生。
• これらの区間が通行止めになったとしても、中部横断道を利用した事前通行規制区間の迂回が可能となることで、孤立集落の発生を回避。
• 広域ネットワークにおいても、東京圏と中京圏間の走行経路が9通りから15通りに増加することで、災害時等の通行止め時のリダンダンシーを確保。

国道52号 事前通行規制区間

国道52号の雨・災害による通行規制履歴(H24〜R3年度)

東京圏から中京圏への走行経路の増加

対象区間

首都圏中央連絡自動車道(圏央道)から 三遠南信道路まで(中央道・新東名高速・東名高速利用)

③山梨県内から中京方面への
輸送効率化に寄与

• 中部横断道の開通により、山梨県峡北・峡中地域から名古屋市までの所要時間が約28分短縮し、「中央道経由」よりも「中部横断道、東名・新東名経由」の方が最短に。
• 山梨県峡北・峡中地域〜名古屋市間の輸送における中部横断道の利用割合が、約2割増加 (28%➔45%)。
• 山梨県内から中京方面へのアクセス性が向上し、輸送効率化に寄与。

山梨県峡北・峡中地域から名古屋市への輸送ルート

※トラプロ® データ(貨物車プローブデータ)より 算出した昼間12時間旅行速度により算出

輸送ルートの分担率の変化 (山梨県峡北・峡中地域〜名古屋市)

出典：トラプロ®データ(貨物車プローブデータ)

開通前：H29.9〜H30.6　開通後：R3.9〜R4.6

食品製造業者(山梨県甲府市)の声

• 山梨県内の工場から、ケーキなどの商品を全国に向けて出荷しています。中京・関西方面へは毎日20〜30台のトラックで輸送しています。
• 中部横断道の開通により、出荷ルートを中央道経由から中部横断道・新東名高速に変更し、中京・関西方面への輸送時間が約30分短縮しました。
• 中央道に比べ、中部横断道や新東名高速はカーブが少なく、デリケートな商品を運んでいるドライバーへの負担が軽減されました。

(R4.6 企業ヒアリング結果)