昭和33年6月6日茨城新聞
霞ヶ浦は、河口から約18キロメートル地点で利根川に合流していますが、海から近いために海面との水位差が極めて少なく、潮の満ちひきの影響を大きく受けます。そのため平常時や渇水時において塩水が遡上し、沿岸に度重なる塩害をもたらしてきました。特に、昭和33年は、利根川流域の降雨が少なく異常渇水となったため、塩害による被害は多大なものとなりました。農作物への被害、魚類の死滅、塩水の混入による上水への被害など、被害額は約3億円に及びました。こうした塩害を防止するために、常陸川水門が建設されました。