砂防と災害
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Q&A
皆様から寄せられた、土砂災害などについての質問とそれに対する答えです。
Q:どうして土砂災害が起こるの?
A:原因としては、
・国土面積の7割が山地である。
・流れが急で、曲がりくねった川が多い。
・川の水や、風などに削られやすい弱い地層で覆われている。
・地震が多い。
といったことがあげられます。
こうした条件に加え、「梅雨や台風など、集中的に雨が降る時期がある」
ため、日本では土砂災害が起こりやすいのです。Q:日本は、土砂災害が多いって本当?
A:平成21年には、全国で約1058件の土砂災害が発生しており、過去5年間の平均
では、毎年約1000件の土砂災害が発生しています。Q:砂防えん堤は土砂でいっぱいになってしまったら、それでおしまいなの?
A:砂防えん堤には下図のような働きがあります。
1 砂防えん堤がないと、大量の土砂が一気に下流まで流れ出ます。
2 砂防えん堤を造ると、上流からの土砂で満砂状態になり、川の勾配がゆるくなって両岸の山腹の崩壊を防ぐことができます。
3 大雨などにより土砂が流れてきた場合、砂防えん堤はさらに多くの土砂を一時的に貯めます。
4 一時的に砂防えん堤に貯められた余分な土砂は、その後の川の流れによって徐々に下流へ流れ出され、2の状態に戻ります。
Q:地すべりの災害を防ぐことはできるの?
A:できます。地すべり対策工事には、大きく分けて「抑制工」と「抑止工」の2種類があります。
抑制工は、土のかたまりや地下水を取り除くことで地すべりの動きを抑える工法で、抑止工は、動こうとする地面に大きな杭を打ち込むなど、力で止める工法です。(左)抑制工(右)抑止工
Q:山梨県内に雨量情報表示板が設置されているそうですが、どんな情報が見られるのですか。
A:山梨県は地形が急なため、地区によって雨の降り方が大きく異なることがあります。
そこで富士川砂防事務所は管内に雨量計を20ヵ所程度設置し、きめ細かく観測しています。
この雨量情報を地元の方々と、付近を通るドライバーの皆さんにもお知らせすることにしました。それが雨量情報表示板です。
山梨県内に5カ所設置して、各観測地点の1時間当たりの雨量と、降り始めてからの連続雨量を表示しています。