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かわづくり

  • 伝統的治水施設の保全と整備

    甲州舟運

    日本三大急流!富士川

    南アルプスから駿河湾へ

    かじかさわ

    富士川は、長野・山梨県境の南アルプス「鋸山」より流れ出て、山梨県の西部を流下し、静岡県の東部を貫流して駿河湾に注いでいる。流域は日本列島を東西に二分する「フォッサマグナ」(*)の中に位 置し、周囲は南アルプスや八ヶ岳連峰、関東山地、御坂山地等の2,000~3,O00m級の高峰に囲まれている。このような、急峻な地形と脆弱な地質構造帯を流域とするため、河床勾配は大変急であり(直轄管理区間85kmの勾配は1/240)、土砂流出の大きい河川である。

    この富士川の諸元を紹介すると、全国109の一級水系の中にあって、流域面積は約3,990km2で15番目、流路延長は約128kmで32番目、計画高水流量 (河川改修の基礎となる流量)は下流部の静岡県「北松野」地先で16,600m3/Sであり、徳島県の吉野川、和歌山県の新宮川に次ぐ3番目の大きさである。

     また、富士川は山形県の最上川、熊本県の球磨川とともに「日本三大急流河川」と呼ばれている。この三川は、舟を航行させるうえで恵まれた条件にはなかったが、他の河川と同様、舟運の盛んであった川として知られている。当初は年貢米や塩を中心とする海産物が主であったが、富士川では身延山(日蓮宗総本山)詣での人々が利用するようになり、最上川では特産の「紅花」、球磨川では人吉の焼酎等、様々な物資が運ばれるようになった。また、人々の足として行き交う舟の数も増加して賑わった。また、この三川は特に急流で利用する者にとってインパクトが強かったことから「三大急流」と言われるようになったものと思われる。

    *フォッサマグナ:本州の中央部を南北に貫く大断層帯

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