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多摩川

  • 多摩川で学ぶ、遊ぶ、参加する

    多摩川リバーミュージアム

    多摩川の見どころ

    (TRM) 多摩川八景

    多摩川への関心を高め、河川環境整備の方向性を探ることを目的として、市民の皆さんの投票をもとに1984年(昭和59年)4月、「多摩川八景」が選定されました。

    多摩川八景 位置図

    1.多摩川の河口

    • 多摩川の河口 昭和59年撮影
    • 多摩川の河口 地図

    山梨県甲州市地先の笠取山から東京湾まで、138キロの旅を終える多摩川の河口付近は、都市河川多摩川の縮図を示しています。
    左手に羽田空港、右手に工場、河原にせまる住宅といった人工環境と、ヨシの茂る中州、野鳥の群れ、干潟を歩くカニの姿に代表される自然環境、人工と自然が調和している姿です。
    大田区側の海老取川と多摩川の交差する付近、川崎市殿町2丁目付近から眺める多摩川は、潮の香りを含み、おだやかな表情を見せます。
    空港から、ひっきりなしに飛行機が離着陸し、轟音をとどろかせますが、大師橋下から海老取川までびっしりとつながれた漁船が漂う様は、昔ながらの漁村をしのばせます。
    また、河口に点在する中州や大師橋付近の右岸に見られる汽水生植物の群落は、多摩川独特のものです。特にウラギクの薄紫色の可憐な花が、晩秋に綿帽子となり、風になびいてとび立つ景色は幻想的ですらあります。
    休日には釣人が桟橋で糸を垂れ、子供が干潟で遊び、川の真中に「徐行」の看板が立てられ、船が往来します。
    多摩川の安らぎが感じられる景色です。

    2.多摩川台公園

    • 多摩川台公園 昭和59年撮影
    • 多摩川台公園 地図

    緑の河川敷の間を、ゆったりとS字型に蛇行する多摩川。
    大田区田園調布の多摩川台公園から眺める多摩川は、大河としての風格を示しています。
    公園内に設けられた見晴台からは、多摩川はもとより、晴れた日には遠く丹沢や箱根連山、富士の姿も眺望でき、他の地域では見られない雄大な風景です。
    多摩川台公園は、多摩川左岸の丘陵上に600mに渡り続く帯状の公園で、豊かな雑木林には野鳥も多く生息しています。
    また、この公園は幾つかの古墳の上に作られていて、遺跡公園としては都内最大の規模を誇っています。
    中でも、下流寄りに位置する亀甲山(かめのこやま)古墳は、ほぼ完全な姿を残す前方後円墳として有名で、国の史跡にも指定されています。 この地に古墳が多いのは、多摩川の眺めの素晴らしさが霊を祭るのにふさわしいからかもしれません。

    3.二子玉川兵庫島

    • 二子玉川兵庫島 昭和59年撮影
    • 二子玉川兵庫島 地図

    中下流部の多摩川の広大な河川敷は、公園やグラウンドに多く利用されています。
    世田谷区多摩川の兵庫島一帯も河川敷利用の公園の一つで、水と緑に親しめる豊かな自然の場として人気があります。
    兵庫島は多摩川の支川野川と多摩川の合流点にある小高い丘で、新田義興の家臣、由良兵庫助の死体が流れ着いたといわれる伝説の地です。 この歴史ある地に、昭和63年、かねて整備中であった「兵庫島河川公園」が完成し、更に多くの人々が訪れるようになりました。
    公園内には清流が流れるせせらぎと池が誕生し、子供たちに大人気の水遊び場となりました。 広い芝生では人々が思い思いにくつろぎ、休日にはお弁当を広げる家族連れの姿も見られます。 広々とした河川敷を眺めながら散策するのも気持ちがいいものです。
    兵庫島一帯は、交通の便も良いことから、地元はもとより広い地域の人々が憩いと安らぎを求める場となっています。

    4.多摩大橋付近の河原

    • 多摩大橋付近の河原 昭和59年撮影
    • 多摩大橋付近の河原 地図

    両側を丘陵ではさまれた広い河原に、葦の原や潅木が茂り、川面からは奇妙な岩が突き出しています。 多摩大橋付近の多摩川は、地形的に大変豊かな表情を持っています。
    流れに突出した「鬼の洗濯岩」状の岩板は、第三紀鮮新世小宮砂層という約1200万年前の海底に堆積した砂や泥で出来ていて、貝や魚の化石が出ることがあります。この砂層がこれだけの規模で露出しているのはこの辺りだけです。 ごつごつした岩と対照的に、河原にはオギやオランダカラシの群落が広がり、晩秋ともなれば銀色の穂が風になびきます。
    オギは多摩川の中下流域によく見られる植物ですが、この付近の群落は多摩川の中でも最大のスケールを誇っています。
    茂みの中には湧水も点在し、動植物の宝庫と言われています。
    釣りにも最適なポイントが多く、休日には釣人の姿が多く見られます。
    多摩大橋の交通量は多く、橋の上は相当な騒音ですが、一歩河原に入ると思いがけない静けさに包まれます。
    市街地の真中で、これだけ豊かな自然が観察出来る場が少ないため、自然学習の格好のコースとなっています。

    5.玉川上水

    • 玉川上水 昭和59年撮影
    • 玉川上水 地図

    羽村から武蔵野台地を横切って四谷大木戸まで、全長約43kmの玉川上水は、江戸の初期、1654年に玉川兄弟によって完成されたと言われています。
    深刻な江戸の水不足を、羽村堰から多摩川の水をひいて解決したこの上水は、現在も羽村から小平監視所まで都民の上水路として利用されています。
    小平監視所から下流は、地下に埋設された導管を通り、東村山浄水場まで流れていきます。
    上水路脇に豊かに茂る木々は、武蔵野の面影を今に残し、見事なグリーンベルトを形成しています。
    特に取水堰付近の羽村橋と新堀橋付近は、都立羽村草花丘陵自然公園と接していて、春に桜、初夏に新緑、秋に紅葉と一年を通して美しい風景を見ることができます。
    玉川上水には、水門が多く残されていて、特に耕地開拓に多大な貢献をした砂川分水、福生分水の水門は歴史的に重要なものです。
    砂川付近(立川市)の上水両岸には、堂々たるケヤキ並木が続くことでも有名です。

    6.秋川渓谷

    • 秋川渓谷 昭和59年撮影
    • 秋川渓谷 地図

    秋川は多摩川の支川の中でも最大の川で、あきる野市網代橋付近から檜原村の北・南秋川に及ぶ全長20kmを、秋川渓谷と呼びます。
    都心から気軽に行ける景勝地として人気の高い秋川渓谷の中でも、特にあきる野市の岩瀬峡、檜原村の通称アメリカ淵が有名です。
    清流と呼ぶにふさわしい澄んだ水と砂利の河原、形の美しい岩が調和し、初夏は新緑、秋は紅葉と訪れる人を飽きさせません。
    渓谷での楽しみと言えば、水遊び、釣、バーベキュー、キャンプとあります。秋川では毎年海産稚アユを放流しており、6月上旬から9月末までアユ釣りが楽しめます。
    また、この一帯にはキャンプ場や旅館が多く、老若男女を問わず渓谷の自然を満喫できます。
    武蔵五日市駅を中心とする15kmほどの区間は、流れも穏やかなため、子供連れでも安心して遊ぶことができます。

    7.御岳渓谷

    • 御岳渓谷 昭和59年撮影
    • 御岳渓谷 地図

    御岳渓谷は、秋川渓谷と並んで、奥多摩を代表する渓谷です。
    青く澄んだ清流と所々川面に顔を出す岩のかたち、木々の彩りがこの渓谷の人気を高めています。
    中でも美しいのは、青梅線沢井駅から御嶽駅の間で、遊歩道も整備されていて、渓谷美を堪能できます。
    青梅線沢井駅すぐの楓橋を渡り、5分程すると寒山寺が現れます。ここから渓谷沿いに、御岳渓谷遊歩道が続きます。
    林を抜け、岩を乗り越えての清流歩きは楽しいものです。
    道すがら、渓流釣りを楽しむ人も多く見られます。
    また、この辺りはカヌーの大会場となっていることから、豪快に流れを下る若者の姿も見受けられます。
    御嶽駅近くには、この地を愛し、この地で生涯を終えた日本画の巨匠、川合玉堂の美術館が緑の森の中に白い姿を浮かびあがらせています。
    この辺りは小さな橋が随所にかけられ、沢井駅付近ではゆるやかな瀞(とろ)の流れが、御嶽駅付近では急に激しくなる様子が、よくわかります。
    また、足を伸ばせば山岳信仰で有名な御岳山山頂で、森林浴も楽しめます。

    8.奥多摩湖

    • 奥多摩湖 昭和59年撮影
    • 奥多摩湖 地図

    奥多摩湖は、27年の歳月をかけ、昭和32年に完成した小河内ダムで、多摩川をせき止めて出来た人造湖です。
    奥多摩湖に貯留された水は、多摩川に一旦放流され、36km下流にある羽村取水所で取水され、東京都の貴重な上水源として、利用されています。
    人工的に造られた湖でありながら、自然のたたずまいを整え、奥多摩を訪れる人々のメッカとなっています。
    山あいの峡谷に造られた湖だけに、湖岸は屈曲していて、驚くほど奥深い姿を見せてくれます。
    湖岸の北側は青梅街道、南側は奥多摩周遊道路が通っていて、エメラルドグリーンに輝く湖面を眺める快適なドライブコースとなっていいます。
    ダムサイト近くの傾斜地、および湖岸には1万本以上の桜が植えられ、4月中旬から5月上旬に見頃を迎えます。 初夏にはツツジも満開となり、奥多摩湖を彩ります。
    湖のグリーンと色とりどりの紅葉が美しい晩秋も見逃せません。

    (参考文献:「ガイドブック・多摩川八景」国土交通省関東地方整備局 京浜河川事務所)

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