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    31.鬼怒川について調べています。(2005.11.8)

    筑西市立I小学校4年生Iさんからの質問

    今、私達は総合的な学習で「身近な環境について考えよう」というテーマを学習しています。
    私達は、鬼怒川について調べています。
    鬼怒川についていくつか質問したいのでよろしくお願いします。
    今まで出た質問と同じものもあるかもしれませんが、教えてください。

    (1)川はどうやってきれいにするのですか。
    (2)洪水がおきたときどうするのですか。
    (3)川の安全のためにどのような工夫をしているのですか。
    (4)昔と今の川の違いを教えてください。
    (5)生き物は、汚れた川にすんでいても大丈夫なのですか。
    (6)鬼怒川の役目をくわしく教えてください。
    (7)川をきれいにするため、私達がやらなければならないことを教えてください。

    こんにちは!質問ありがとう。
    今回はたくさん質問をもらったので、2回に分けて回答するよ!
    今日は(1),(2)番に回答するね。

    (1)川はどうやってきれいにするのですか

      川の汚れは、自然の中で流れていくうちに川の中の生き物(バクテリア・ハミーバなどの微生物)などによって分解されてきれいになっていきます。これを自浄作用と言います。
     しかし、川の中に汚れがたくさんはいると分解しきれずに、川は汚れていきます。
     だから、川をきれいにするためには、水を大切に使い、川に汚れを出さないようにすることが一番重要です。
      川の水をきれいにする方法としては、大きく分けて、次の3つの方法があります。

    1.流入対策:川に汚れが入らないようにする方法

    皆さんの家や工場などから排出される汚れの原因となる物質(有機物)が川に入らないように、排水を集めてきれいにしてから川に流す方法です。
    代表的なものに、下水道や農村集落家庭排水施設などがあります。

    2.発生源対策:汚れを自分の家や工場などから川に出さない(少なくする)方法

    工場から排水を出さないための設備を作ったり、下水道がまだ出来ていない家では「合併浄化槽」を設置して、川に汚れた水を流さない様にする方法です。
    代表的なものに、工場の中に設置されている「工業廃水処理プラント」、皆さんの家では「合併浄化槽」などがあります。特に規模の大きい工場からの排水については、「水質汚濁防止法」という法律により、汚れた水を出さないように厳しく定められています。

    3.直接浄化法:汚れてしまった川の水を人工的にきれいにする方法

    前に説明したような対策をしても、どうしても汚れた水が川に入ってしまったり、一部の心ない人たちが川にゴミを捨てたりして、川が汚れてしまった場合は、川の水をきれいにするための施設を作ったり、川底にたまった汚い泥を掘るなどして、川の水をきれいにする方法があります。
    代表的なものに、河川浄化施設や底泥浚渫(ていでいしゅんせつ)などがあります。
    下館河川事務所が担当している鬼怒川・小貝川は水質が良く、浄化施設を設置していませんが、国土交通省では、利根川・江戸川・霞ヶ浦などに河川浄化施設を設置しています。浄化施設には次のようなものがあります。

    ・「礫間接触酸化浄化法」:直径15cmくらいの石を並べた大きな水槽の中に川の水を通して、石に自然に住み着いた生き物(微生物)によって分解させて浄化する川の自浄作用を応用した方法です。
     この近くでは、江戸川河川事務所が担当している坂川(さかがわ)の水をきれいにするために、千葉県松戸市古ヶ崎というところに「古ヶ崎浄化施設」が設置されています。見学も可能ですので、詳しくは江戸川河川事務所のホ−ムペ−ジ(http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/edogawa00067.html)を見て下さい。

    ・「植生浄化法」:葦(アシ又はヨシ)などの抽水植物(ちゅうすいしょくぶつ:水ぎわに生えている植物)が密集している中を水を通して、植物に汚れの原因となる「チッソ」「リン」を吸収(チッソ、リンは植物が生長するために必要な栄養素です)させて浄化する方法です。
    葦以外にも、水の中の汚れの成分をすって成長する植物を植えたり、セリやクウシンサイなどの食用の野菜を水耕栽培で栽培して水をきれいにする取り組みなども行われています。
     この近くでは、霞ヶ浦河川事務所が担当している霞ヶ浦の水をきれいにするために、茨城県阿見町舟子というところに「清明川植生浄化施設」が設置されています。
    また、土浦市大岩田の土浦港では食用の野菜を水耕栽培で栽培して水をきれいにする方法の実験が行われています。

    ・「土壌浸透濾過法」:土や石や砂利で水を濾過して汚れを取り除く方法などがあります。

    ・「底泥浚渫」(ていでいしゅんせつ):川にきたないものを流した結果、「チッソ」「リン」などの汚れの原因となる物質(これを「栄養塩類」(えいようえんるい)といます。)が川底にたまってしまって、その泥から汚れの原因となる物質が溶け出して川や湖を汚している場合は、その泥を浚渫船(しゅんせつせん)という船や重機で掘って、川が汚れないようにする方法です。


    以上のように、色々なとりくみが行われていますが、川のよごれの約八割は私たちの家から流れ出た汚れが原因です。ですから、一番効果的な方法はなんといっても「私たちの家から汚いものを流さない」ことが大切です。7番の回答で家庭で出来る川に汚れを出さない方法を紹介します。

    (2)洪水が起きたときはどうするのですか。

      鬼怒川、小貝川で洪水が起きたとき、私たち下館河川事務所では「洪水体制」をとって特別な警戒をします。 この体制は、実は洪水が起こる前から行われているんですよ。
      国土交通省では管理している川やダム、道路などのあちらこちらに雨量計やレーダー、水位計、監視カメラなどの観測機器をたくさん設置しています。これらの機械は、堤防や道路に張り巡らした「光ファイバー」で接続されていて、リアルタイムに色々な情報を得る事が出来ます。また、気象台と連携して大雨や台風の予測についても最新の情報を得ています。
      こうした情報をもとに、台風などで洪水が予想される場合は、流域の雨量、川の水位などを台風が上陸するかなり前から監視しています。そして、雨が降り始めて川の水位が上昇して「指定水位」(水防体制をとる目安となる水位で、普段河原になっているところが水に漬きそうになる位の高さ)を超えると、「状況把握班」が出動して、再び指定水位より低い水位に戻るまで24時間体制で堤防に異常がないか監視しています。
      川の水位が更に上昇して「警戒水位」(水防団の出動の目安となる水位で、この水位を超えると洪水の起こる危険がある水位)に達すると、水防団に出動を指示します。 このほか、関係機関に情報を提供したり、気象台と共同で「洪水予報」を発表したりします。
      以上のように、被害が発生しないように監視を行うとともに、必要な情報を提供しています。
      そして、もしも不幸にして洪水が発生してしまったら、堤防の復旧に必要な資材なども、藤代と真岡の防災ステーションや側帯(堤防の脇に土を盛ってあるところや、川の一里塚になっているところなど)に備蓄しています。

      次に、皆さんが洪水が発生した時にどうしたら良いかを説明します。
      まず大切なのは、洪水が起こる前に避難場所、避難ルートや避難道具の確認などしておき、普段から「洪水が起きたらどうしようか」という気持ちを持つことです。
      もし、洪水が起こってしまって河川が氾濫したらどこがどの位浸水してしまうかを知っておく事も大切です。鬼怒川、小貝川で洪水が発生したら、どこがどの位の水深で浸水してしまうかを示した「想定氾濫区域図」は下館河川事務所のHP(http://www.ktr.mlit.go.jp/shimodate/shimodate_index010.html)で確認できるので、自分の住んでいるところがどんな地域なのかを確認しておいて下さい。
      それから、自分たちが住んでいるところが晴れていても、川の上流で大雨が降ると洪水になる事があるので、普段から天気予報を注意して聞いておく必要があります。
      実際に川から町に水があふれるような洪水の前には、TVやラジオやインターネットで川が危険になりますという情報が出ます。河川の水位の情報は下館河川事務所のHP(http://www.river.go.jp/)で確認できるので、洪水の時には参考にして下さい。
      また、危険が迫った場合は、市町村長からまずは「避難勧告」(ひなんかんこく)という情報が発せられます。その後、もっと危険な状態になった場合には「避難指示」(ひなんしじ)が出されます。避難勧告が出されたら、指示された場所にすぐに避難して下さい。
      そして、一番大事なのは避難勧告などが出されなくても、いろいろな情報に注意して「危険」を感じたら早めに避難することです。もちろん情報が出たらすぐに避難しましょう。
    普段から家族で避難場所や川の様子について話し合うのも良いですね
    なお、水害から地域を守るのはそこに住んでいる人たちの手で行われています。川の水位がある決められた高さになったら、地元の「水防団」が活動を始めます。そしてもし、皆さんが住んでいる近くの川があふれそうになったり、堤防が危険な状態になったら、土のう積みや月ノ輪といった、色々な水防工法で川の水があふれるのを防いだり、堤防が壊れるのを防いでくれています。この水防団の活動のためには、皆さんの家の庭の木を切って使ったり、土を取って使う事もありますので、そんなときには水防団に協力して下さい。

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