2021年04月28日
品木ダム水質管理所
群馬県渋川市で利根川へ合流する吾妻川は、草津白根山に起因する酸性河川の流入によって酸性化し、古来より魚も棲まない「死の川」と呼ばれていました。この酸性水により鉄やコンクリートで造られた河川工作物は急速に劣化したり、農業用水の灌漑エリアでも酸性化が著しい土壌となるなど、地域経済の発展や水利用の大きな障害にもなっていました。そして、その影響は利根川本川にまで及んでいました。
この酸性河川のうち、酸性度の高い湯川・谷沢川・大沢川に石灰を投入し中和を行う水質改善事業を行っているのが「品木ダム水質管理所」です。
中和事業は昭和32年に群馬県単独の事業として調査に着手し、昭和39年より中和作業を開始しました。その後事業の重要性により昭和43年に直轄化され、現在まで365日24時間休むことなく行っています。
令和3年度の予算と主要事業は以下の通りです。
事業費 | 予算額(億円) | 主要事業 |
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堰堤維持費 | 10.1 |
酸性河川の中和事業、
品木ダム浚渫工事
|
堰堤改良費 | 3.7 | 香草中和工場改修工事 |
計 | 13.8 |