国土交通省 関東地方整備局 利根川上流河川事務所
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利根川の紹介

  • 豊かな自然を育んでいます(環境)

    鳥と小動物

    自然豊かな利根川には、数多くの鳥や小動物が生息し、また渡り鳥などもやって来ます。現在、鳥は136種、貴重なカワセミやコミミズク、サシバなども確認され、多くの鳥が利根川の空を飛んでいます。

    小動物は両生類4種、は虫類5種、ほ乳類12種以上が確認されています。ニホンイタチやキツネ、アズマモグラなどもいます。

    利根川の空を羽ばたく136種の鳥類

    管内に生息する鳥類については、現地調査において15目32科136種(平成9年調査結果)が確認されています。管内の河川敷は、人の活動影響を強く受ける地域と自然度の高い地域が混在し、それぞれの地域特性に対応した鳥類相を示しています。

    貴重種のカワセミを確認

    ヨシ原やヤナギ林、砂地などの河川敷、そして水面と川のあらゆる環境に、それぞれいろいろな鳥類がいます。最近、数が減っている貴重種であるカワセミやコミミズク、サシバも確認されています。

    ヨシ、砂地、河川敷、川面の各環境で生息

    ヨシやオギのしげみには草に隠れて、夏にはバン・オオヨシキリなどが巣を作って繁殖し、冬にはクイナが越冬します。上流から流れてきた土砂が堆積してできた砂地では、夏にツバメチドリ、コアジサシなどが繁殖します。流れが緩やかな水面では、年間を通じてカイツブリが見られ、冬にはカモ類が水面に浮かび、小魚や水草の根、種子を食べています。

    主要地点確認状況/利根川の利用と現況より 主要地点確認状況/利根川の利用と現況より

    留鳥、漂鳥、冬鳥、夏鳥と四季を通じて多彩

    利根川には、1年中生息している留鳥、日本国内だけで季節的に移動する漂鳥、初冬にアジア大陸北方から日本に飛来し春に北国に帰る渡り鳥の冬鳥、その逆で、晩春に南方から飛来し、初秋に帰る渡り鳥の夏鳥など、四季を通じてたくさんの野鳥を見かけます。

    留鳥・漂鳥

    ホオジロ ホオジロカワセミ カワセミチョウゲンボウ チョウゲンボウ

    その地域で一年中生息している鳥を留鳥、日本国内のような狭い地域で季節的に移動する鳥を漂鳥といいます。


    ホオジロ(ホオジロ科)
    林や草原に生息し、顔の白と黒の模様が目立つ栗色の留鳥。全長約17cm

    カワセミ(カワセミ科)
    澄んだ水辺に生息する留鳥で、水中に急降下して魚を捕える。大きなくちばし、コバルトブルーの背中、赤い足が特徴。全長約17cm

    チョウゲンボウ(ハヤブサ科)
    ハトくらいの大きさのハヤブサで主に留鳥または漂鳥。
    山や海岸の崖の穴を巣とするが、冬は平地の農耕地や川原などの開けた場所に生息する。
    オスは背が赤褐色で尾が青灰色、メスは褐色で尾が長いのが特徴。全長約35cm

    冬鳥

    チュウヒ チュウヒノスリ ノスリホオアカ ホオアカ

    冬が始まる頃に、寒さを避けるためアジア大陸の北の方から飛んでくる渡り鳥で、日本で冬を過ごし、春に北の国へ帰ります。

    チュウヒ(ワシタカ科)
    翼も尾も長い中形のタカ。
    主に冬鳥で広い草原に生息し、ねずみなどを捕える。成鳥のオスは灰色で背が黒く胸側に黒い縦すじがあり、メスは褐色で顔から胸が白っぽい。全長約48~58cm

    ノスリ(ワシタカ科)
    カラスより大きい褐色の留鳥で秋冬には河川の草原で見られる。胸が淡色で脇腹は黒褐色、翼は幅広く、尾は短くて丸い。全長約54cm

    ホオアカ(ワシタカ科)
    カラスより大きい褐色の留鳥で秋冬には河川の草原で見られる。胸が淡色で脇腹は黒褐色、翼は幅広く、尾は短くて丸い。全長約54cm

    夏鳥

    オオヨシキリ オオヨシキリコアジサシ コアジサシサシバ サシバ

    春の終わりごろに南方から飛んでくる渡り鳥で、日本にいる夏の間に卵を生み、ヒナを育て、秋がくると南の国に帰ります。

    オオヨシキリ(ヒタキ科)
    夏鳥として渡来。日本全国のヨシ原で繁殖する。スズメより大形の小鳥で、全体の黄褐色が特徴。全長約18cm

    コアジサシ(カモメ科)
    夏鳥として本州以南の水辺に渡来する。先の黒い黄色のくちばしと黒い頭の白い額が特徴。全長約28cm

    サシバ(ワシタカ科)
    ヘビ、カエル、ネズミ、大形の昆虫を捕る夏鳥。喉の黒い縦線と腹部の横斑が特徴。全長約50cm

    鳴き声、飛び方による野鳥の簡単な見分け方

    簡単に鳥を見分ける方法として、鳴き声、飛び方、歩き方、模様の特徴などがあります。

    鳴き声で見分ける…
    姿形がよく似ていて見分けがつかないのに、何の鳥か分かる場合。
    例:ヒバリ=鳴き声:ビルル、ビルル…。オオヨシキリ=ギョギョシ、ギョギョシ…。

    飛び方で見分ける…
    直線、波形、ソアリングなど、飛び方の特徴で分かる場合。
    例:ムクドリ・キジバト・ツグミ=直線に飛ぶ。キセキレイ・コゲラ・ヒヨドリ=波形に飛ぶ。

    歩き方で見分ける…
    歩く動作のくせで見分けることができる場合。
    例:すずめ=両足をピョンピョンとホッピングする。ムクドリ=ノコノコと歩く。

    模様の特徴で見分ける…
    目立つ模様(フィールド・マーク)で見分ける場合。
    例:シジュウカラ=胸から腹にかけて黒い模様がある。ホオジロ=尾のふちに白い羽がある。

    利根川に生息する小動物

    ニホンアマガエル ニホンアマガエルノウサギ ノウサギキツネ キツネ

    現地調査によって、両生類4種、爬虫類5種、ほ乳類12種以上(平成6年調査)が確認されています。河川敷や平野部において普通に見られる種が多く、カエル類やトカゲ類、中型ほ乳類のタヌキ、キツネ、ニホンイタチなどの生息が確認されています。また、捕獲調査によって、アズマモグラも確認されました。

    利根川に生息する小動物
    種類 種名
    両生類 カエル ヒキガエル アズマヒキガエル
    アマガエル
    ニホンアマガエル
    アカガエル ニホンアカガエル、ウシガエル
    は虫類 トカゲ カナヘビ ニホンカナヘビ
    ヘビ アオダイショウ、ヤマカガシ、シマヘビ
    クサリヘビ
    ニホンマムシ
    ほ乳類 モグラ トガリネズミ ジネズミ
    モグラ アズマモグラ
    コウモリ ヒナコウモリ アブラコウモリ
    ウサギ ウサギ ノウサギ
    ネズミ ネズミ ハタネズミ、アカネズミ、カヤネズミ
    ハツカネズミ、ドブネズミ
    ネコ イヌ タヌキ、キツネ
    イタチ ニホンイタチ
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