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かわづくり

  • 富士川の今(課題)

    悠久の時代から、その豊かな清流で流域の暮らしを育んできた富士川

    清き水のふるさとに生まれ、悠久の時代から、人々の暮らしに肥沃な恵みを与え続けてきた大河・富士川。大地に潤いと栄養を運び、流域の人々の水源として、時には舟運という物流の基幹となり、都市活動を支え続けてきたのです。そしていま、このふるさとの川はただ単に暮らし支える基盤としてだけではなく、豊かな自然や動植物を育み、地域の人々の心なごます風景として、また、学びや交流の場としてその役割を多彩に広げようとしています。地域共有の大切な財産のその姿をいま再び見つめ直しています。

    富士川

    南アルプス、八ヶ岳、奥秩父の清流を集めて駿河湾へ…。日本列島屈指の大河・富士川水系。 富士川水系は、その源を山梨、長野県境の南アルプス鋸岳付近に発し、甲府盆地を南流し、途中、秩父山地を源とする笛吹川を合わせ駿河湾に注ぎます。その流域は日本列島のほぼ中央に位置し、北に八ヶ岳、西に南アルプス連峰、東に富士山と周囲は 3,000m級の山に囲まれているため、流域の大部分は急峻な山地であり、平地は甲府盆地に集中しています。この甲府盆地は数多くの扇状地と氾濫平野によって構成されています。流域の上流山岳部は秩父多摩甲斐国立公園、南アルプス国立公園、下流部は富士箱根伊豆国立公園に指定され、急峻な山々や渓谷が美しい景観を見せ観光レクリエーションの場として大勢の人々が訪れています。

    関東河川マップ ■関東河川マップ

    富士川・釜無川

    富士川縦断図 ■富士川縦断図釜無川縦断図 ■釜無川縦断図

    富士川と釜無川はその源を山梨県北杜市と長野県諏訪郡富士見町境の鋸岳(標高2,685m )に発し、北上したのち流路を南東に変え、八ヶ岳裾野に横たわる峡谷をなす一大断層に沿って流下し、右支川として急流河川の大武川、小武川、御勅使川等、また左支川として塩川等を合わせ甲府盆地西部を南流。盆地の南端山梨県西八代郡市川三郷町において笛吹川を合わせて再び山間渓谷部に入り、早川、波木井川、芝川等の支川を合わせ静岡県富士市と静岡市清水区の境において駿河湾に注ぐ、幹川流路延長128km、流域面積3,990kmの一級河川です。(源流から笛吹川合流部より少し下流の富士川大橋までを釜無川と呼び、ここから河口までを富士川と呼ぶ)その流域は長野県、山梨県及び静岡県の3県にまたがり、豊かな自然環境を有しており、富士川と周囲の山々が醸し出す風情は、急流と清流が相まって、優れた景観美を造り、その流れは県内外の人々に憩いと安らぎを与え、広く愛されています。また、流域内の代表的な都市は、甲府盆地内の甲府市並びに河口部の富士市があり、山梨県及び静岡県の中東部地区における社会、経済、文化の基盤をなしており、本水系の治水、利水、環境についての意義は極めて大きくなっています。

    脆弱で複雑な地質を背景に崩壊した土砂が富士川を天井川に

    富士川の水源碑 ■富士川の水源碑富士川橋 ■富士川橋

    富士川流域は、約90 %が山地であり、我が国第1位(富士山)、2位(北岳)の高峰を流域内に持つことから富士川の河床勾配は急で最上川、球磨川と並んで日本三大急流河川といわれています。また流域内の地質は複雑で脆弱です。これは糸魚川〜静岡構造線と呼ばれる大断層が流域内を縦断しているのに加え、平行、交差する断層が幾筋もあることに起因しています。このため流域内には崩壊地が多く、崩壊した土砂は河川に掃流され運ばれ、流れのゆるやな箇所に堆積して沢山の扇状地をつくり、天井川を形成しています。

    笛吹川

    西沢渓谷 ■西沢渓谷笛吹川縦断図

    流域内最大の支川・笛吹川。秩父山地の甲武信ヶ岳(標高2,475m )を水源とする笛吹川は、山間狭窄部を経て山梨県山梨市三富広瀬付近から南に流路を変え、山梨市牧丘町で甲府盆地に流下、甲府盆地へ入り、重川、日川、金川及び甲府盆地の平地河川等を合わせ、甲府盆地東部を南流し、市川三郷町において釜無川と合流します。上流の東沢、西沢は渓谷美で知られています。盆地内では県東部の農業地帯を潤す最大の河川で、中流より下流では扇状地やはんらん原を形成しています。

    富士川の課題

    標準断面図 ■標準断面図高潮堤標準断面図 ■高潮堤標準断面図基本方針流量配分図 ■基本方針流量配分図

    甲府河川国道事務所は富士川本川及び釜無川、笛吹川等合わせて122.1kmを管理しています。しかしながら堤防必要延長に対する完成堤防の割合は約64%(平成25年度末現在)ですので、河川堤防の整備が必要です。

    1.安心して住める県土の実現

    河川イメージ

    ■河川改修事業
    浸水被害の解消を目的とした築堤護岸を整備します。また、洪水・地震等の災害時における復旧活動の拠点となる河川防災ステーションも合わせて整備します。
    ●手打沢地区築堤護岸工事(山梨県南巨摩郡身延町) 
    ●木島地区河川防災ステーション(静岡県富士市)

    2.よりよい生活環境の確保

    ■河川環境整備事業
    水と緑のオープンスペースとしての河川空間をより良好なものとし、川に親しめる場所の整備を行います。
    ●増穂2期地区水辺環境整備

    3.安定した川を維持するために

    河川イメージ

    ■河川維持修繕・管理
    沿川住民が安心して生活でき、多くの人々から親しまれる河川とするために維持修繕・管理を進めています。

    4.迅速・的確な情報提供と、万全な体制を目指して

    河川イメージ

    ■河川情報と水防
    光ファイバー網の整備に合わせ、出水状況や河川空間等を自動で監視出来る様にカメラ及び、施設の遠隔操作施設整備を進めて、水位、雨量等の河川情報を他の防災情報等と共有化し、危機管理を強化することで、水防活動等に活かしていきます。

    5.河川事業の基盤

    河川イメージ
    河川イメージ

    ■河川調査
    河川調査は、富士川の整備計画、河川改修事業及び河川管理の基礎資料を得るための調査を行います。

    ■河川水辺の国勢調査
    生物や植物に関する6つの生物調査と河道の瀬・淵や水際部の状況等の調査、河川空間の利用者などの調査を8項目にわけて実施しています。
    河川環境データベース[外部サイト]

    ■富士川総合土砂管理
    富士川水系全体の土砂移動バランスを考慮し、富士川水系で一貫した総合土砂管理として行う必要があり、検討を行います。
    富士川総合土砂管理のページ

    6.新しい河川整備の計画

    ■河川整備計画のフォローアップ
    「富士川水系河川整備計画」では、概ね30年間で目指す目標及び実施に関する事項を定めています。「富士川技術検討会」や「川づくり懇談会」で意見交換を行いながら、事業の進捗点検、効果検証などのフォローアップを実施し、効率的な整備・管理を行っています。

国土交通省 関東地方整備局 甲府河川国道事務所
〒400-8578 山梨県甲府市緑が丘1-10-1 電話:055(252)5491