5.自然環境との調和に向けた対策の基本的な考え方
     前述の基本方針に従い、横環南と釜利谷地区の自然環境との調和に向けて、調査・検討を進め、設計施工段階及び供用段階における対策の基本的な考え方を以下のように検討しました。

  1. 湿原環境と湿原の改変部に生息・生育する注目すべき種の保全・復元
     詳細な設計及び工事の施工計画立案の段階において、湿原の改変部分の面積を可能な限り少なくするよう配慮すると共に、土壌水分等への影響を少なくし、且つ新たな水辺の環境の創出を図るため、ひょうたん池の上流部に新ひょうたん池を整備します。さらに、湿原の改変部分に現存するヒメウキガヤ等の注目すべき種について移植等の適切な対策を行うことにより、湿原環境の保全・復元を図ります。

  2. 表土の有効利用や郷土種の植栽等による自然環境の復元・創出
     横環南の法面には、直接改変される部分から発生する表土の有効利用、移植が 可能な注目すべき種の移植、及び郷土種を主体とした適切な植栽等を行い、早期に質の高い樹林形成を図ります。

  3. 残存樹林の保全
     改変されない残存樹林等と、改変部との境目付近に郷土種を主体とする林縁植 栽を行い、早期に質の高い樹林形成を図ることにより、残存樹林の保全を図ります。

  4. 中型哺乳類移動路の確保
     釜利谷地区の道路構造はトンネルが主体であるが、トンネル坑口付近の改変部については、周辺に生息する中型哺乳類が誤って明かり部の本線等へ侵入することなく移動できるようなフェンス(立入防止柵)等を設置する等、可能な限り移動路の確保等を行います。

  5. 夜間照明の影響軽減
     ホタル等への影響を可能な限り少なくするよう、必要に応じて、夜間照明を遮光する施設を設置する等の適切な対策を行います。

  6. 維持管理及び事後調査の実施
     対策実施後、必要に応じて維持管理を行うとともに事後調査を行っていきます。

6.今後の予定

     今後は、本中間報告の内容を詳細な設計及び工事に反映させながら具体化を図ると共に、引き続き委員会において、事後調査結果のフィードバック及び対策の追加など自然環境の調和に向けた調査・検討を進めていく予定です。

問い合わせ先
国土交通省 横浜国道事務所
調査第一課長 垣下 禎裕
電話045-316-3536(直)

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