事務所からのお知らせ
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富士川砂防事務所管内の登録有形文化財
唐沢砂防堰堤
所在地 : 長野県諏訪郡富士見町、山梨県北杜市白州町
河川名 : 富士川水系釜無川
形 式 : 重力式粗石コンクリート堰堤
規 模 : 高さ12.0m 長さ110.0m
設置者 : 国土交通省
着工年 : 1936年10月
完成年 : 1950年8月
基本情報
釜無川は、甲斐駒ヶ岳の北西に位置する鋸岳に水源を発しています。上流域は両岸ともに急な崖が続く深い谷状の地形となっており、度重なる出水により大小の崩壊地が至る所に存在し、土砂生産・流出が盛んな状況です。唐沢砂防堰堤は、釜無川本川に最初に整備された砂防堰堤で昭和25(1950)年に完成しました。
こだわり情報
練石積構造による重力式コンクリート造で、本堰堤と水叩、副堰堤で構成されています。堰堤の袖部や天端には整備当時の練石が今も確認できます。昭和の砂防技術を現在に伝えるとともに、周囲の景観に溶け込み、良好な渓流空間を創り出していることから、国土の歴史的景観に寄与しているとして、平成22年に登録有形文化財に登録されました。栃原砂防堰堤
所 在 地 : 山梨県南巨摩郡早川町
河 川 名 : 富士川水系早川支川春木川
形 式 : 重力式粗石コンクリート堰堤
規 模 : 高さ10.0m 長さ60.0m
設 置 者 : 国土交通省
着 工 年 : 1932年9月
完 成 年 : 1936年7月
基本情報
春木川は、山梨県南巨摩郡身延町の七面山の東側に水源を発し、幾筋かの支流を合わせながら富士川水系早川に合流します。上流部の斜面には、「大ガレ」と呼ばれる大崩壊地があり、土砂の生産・流出が激しい流域です。栃原砂防堰堤は、春木川流域に現存する最も古い砂防堰堤で、練石積構造による重力式コンクリート造となっています。
こだわり情報
昭和8(1933)年完成の本堰堤と昭和11(1936)年完成の副堰堤で構成され、約90年にわたり土砂流出の激しい春木川の最下流の砦として機能し、現在も完成当時の姿を維持しています。昭和初期の砂防技術を今に伝える歴史的価値の高い砂防施設であるとともに、良好な渓流空間を創り出していることから、国土の歴史的景観に寄与しているとして、平成22年に登録有形文化財に登録されました。SABOカードについて
過去の大災害を契機として行われた砂防事業に理解を深めていただくとともに、防災意識の啓発を目的として『SABOカード』を製作しています。
『SABOカード』とは、砂防施設(※注1)の魅力を情報発信する広報用カード型パンフレットです。
『SABOカード』は、富士川砂防事務所が主催・出展するイベントや各道の駅等にて、無料で配布します。
※注1 砂防施設は土砂災害から人命と財産を守るためにつくられた施設です

