川について知る
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川の建物・堰
堰とは、河川の水位を調節して、農業用水・工業用水・生活用水などの取水や、塩水の遡上の防止、河川を分派する等の目的のために河川を横断して設置する施設です。
2つの役割を持つ行徳可動堰
行徳可動堰は、江戸川放水路の開削工事(大正5年着工、大正8年完成)とあわせて、放水路入口の固定堰として設置されました。その後、昭和22年9月に関東地方を襲ったカスリーン台風の教訓から、江戸川放水路の流下能力向上が求められるようになり、昭和32年3月、行徳可動堰が完成しました。
平時はゲートを完全に下げて江戸川放水路からの海水の遡上を防止し、堰上流の取水の安定化に役立っています。また、洪水時にはゲートを引き上げ、洪水を安全に放流し河口に流下させています。
しかし、設置後50年を超える歳月が経過し、ゲート設備の老朽化が著しく、堰操作の信頼性が低下していました。そこで、平成5年度の事業採択後、改築方法を検討のうえ老朽化対策・耐震補強・管理橋設置を実施をすることとし、平成21年度に事業計画を変更しました。
平成22年度から工事に着手し、平成26年度に行徳可動堰の老朽化対策・耐震補強が完了しました。
平成26年度から堰の管理橋機能を兼ねた行徳橋の架け替え工事に着手し、令和元年度末に橋梁を供用開始しました。行徳可動堰の経緯 昭和31年度 行徳可動堰の完成 平成05年度 特定構造物改築事業の採択 平成17年度 利根川水系河川整備基本方針策定 平成21年度 事業計画の変更(施設の全面改築から既存施設を活用した部分改築に見直し) 平成22年度 工事着手 平成24年度 行徳橋の管理者である千葉県と共同で橋梁架け替えを決定 平成25年度 利根川・江戸川河川整備計画策定 平成26年度 可動堰の老朽化対策・耐震補強工事が完了、管理橋の架け替え工事に着手 令和元年度 管理橋の設置完了、行徳橋(新橋)の供用開始