国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所
荒川下流河川事務所ホーム > お知らせ > ドローンの実飛行による実証実験(第3弾)における機材トラブルの続報について

ドローンの実飛行による実証実験(第3弾)における機材トラブルの続報について

2023年05月31日

  •                                                         荒川下流河川事務所
                                                         KCCSキャリアテック(株)

     既報により1月17日(火)に逸失した保有機材(機材名:DJI Phantom4 Pro V2.0/重量:1.3 kg/サイズ:350mm×350mm)の
    原因の究明および再発防止策について、有識者から意見聴取を行いましたので、報告致します。
    <意見聴取結果>
     1.日 時:令和5年3月23日(木)10:00~11:00
     2.有識者:野波 健蔵氏 一般社団法人ドローンコンソーシアム会長
     3.頂いたご意見:
    (1)考えられる墜落の要因について
     ・墜落前に角速度が大きくなっている時間帯がある。
     ・位置は止まっている(ホバリングしている)が、姿勢が不安定になっていた可能性がある。
     ・墜落直前の映像が無いため、どの位置でホバリングしていたのかが不明。
     ・ジャミング・ハッキングの妨害電波があった可能性もゼロではないが考えづらい。
     ・橋脚などにより、風が複雑に吹いて姿勢が安定しなかった可能性もある。 
    (2)機体側における不具合の可能性について
     ・機体の総飛行時間が70時間を超えており、ESC(ドローンのモータースピードをコントロールする部品)が不具合を起こした可能性もある。
     ・ホビー用(機体の重さが 200g 未満のドローン)の機体(Phantomもホビー用に分類される)はおおよそ50時間程度で寿命となることが多い。
     ・今回の70時間超では寿命だった可能性も否定できない。
     ・バッテリーやモーターに比べ、発見しづらい不具合である。
     ・そのため、今後は定期的なESC交換も視野に入れて運用して欲しい。
    (3)再発防止に向けて
     ・FPV飛行をする際には映像を記録するようにしたほうが良い。
     ・墜落したと想定される場所周辺について、同じ時間帯・複数日で何度も電波測定し、不安定な状況が起こるのかを検証してみるのも一案。 
    <逸失した保有機材の捜索について>
     逸失した保有機材については、令和5年4月3日(月)に見失った箇所の周辺をダイバーにより捜索しましたが、発見することは出来ませんでした。
    <今後について>
     今回の有識者から意見聴取した結果については、「荒川下流河川上空利用 ルール(案)」にも反映していく予定です。

国土交通省 関東地方整備局 荒川下流河川事務所
〒115-0042 東京都北区志茂5-41-1 電話:03-3902-2311(代表)