国土交通省 関東地方整備局 霞ヶ浦河川事務所
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事務所の取り組み

  • 水質保全

    霞ヶ浦の水をきれいにするための取り組みです。

    底泥浚渫

    低泥利用農地用かさ上げ 低泥利用農地用かさ上げ

    霞ヶ浦の湖底は、水質の悪化に伴って富栄養化した底泥が堆積し、その底泥に含まれる窒素やリンが湖水への溶出・沈降を繰り返しています。そこで、湖内の水質浄化対策の一つとして、富栄養化した底泥を取り除き、溶出量を減ずることを目的とした浚渫事業を実施しています。浚渫は昭和50年度から実施しており、約800万立方メートルの底泥浚渫を実施する計画です。平成21年度末までに約752万立方メートルの浚渫が完了しました。浚渫された底泥は、低地水田の嵩上げ用の盛り土として使われています。

    浚渫船「カスミザウルス」 浚渫船「カスミザウルス」

    泥浚渫に使用している浚渫船(カスミザウルス)の浚渫装置には、一般に使用されている浚渫船とは異なり、作業時に底泥の拡散を防ぐとともに含泥率の向上を目的として回転バケット方式を採用しています。

    ウエットランド

    川尻川ウエットランド全体図 川尻川ウエットランド全体図

    ウエットランド内の沈殿ピットは水深2メートル程度、それ以外の大部分の一般沈殿地域は水深0~0.5メートル程度です。また霞ヶ浦は強い風などにより堤防や周辺民家に影響を及ぼすほどの波が発生しますが、ウエットランドはこの波を弱める効果もあり、それによってヨシ等の植物の再生が促されるため、植物による水質浄化の効果についても期待できます。

    ウエットランドの概要 ウエットランドの概要

    ● ウエットランドの水質浄化の仕組み

    河川から霞ヶ浦に入ってくる水をまずウエットランド内で一時的に貯め、沈殿ビットで水質悪化の原因となる物質を沈殿させて、水質浄化を行います。

    ウエットランドとは、自然に近い状態で水質浄化を行う施設のことです。霞ヶ浦は多くの流入河川と600ヶ所以上の排水樋管があります。これらから入ってくる有機物質や窒素・リン等の栄養塩類が霞ヶ浦の水質を悪くしている原因の一つです。

    この霞ヶ浦に入ってくる窒素やリン等を沈殿して取り除く施設がウエットランドです。

    アオコ除去

    アオコ除去船 アオコ除去船アオコ回収フロート アオコ回収フロート(昭和40年代から昭和50年代の状況)

    霞ヶ浦は、富栄養化した湖のため、夏季に大量のアオコが発生し、腐敗時に悪臭を放つなど、周辺環境・景観を著しく悪化させます。このため環境保全対策として、水面清掃船(アオコ採取船)により湖面に浮遊しているアオコの採取を行っています。

    霞ヶ浦導水事業

    霞ヶ浦導水 利根機場
    霞ヶ浦導水事業 霞ヶ浦導水事業

    川と川をトンネルで結び、水に余裕のある川から、水を必要としている川へ水を送って、お互いに助け合います。

    霞ヶ浦導水事業の目的は、次の3つです。

    ・ きれいな水で希釈するとともに流れをよくして霞ケ浦及び桜川(水戸市)をきれいにします。
    ・ 利根川及び那珂川の渇水による被害を少なくし、河川環境を保全します。
    ・ 霞ケ浦及び那珂川において、新たに水道用水、工業用水を開発します。

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〒311-2424 茨城県潮来市潮来3510 電話:0299(63)2411