干潟に暮らす生き物たちは、自分たちの生命を維持してくれる貴重な自然環境を守るために、水の浄化をはじめとする干潟保全の役割を果たしています。干潟の泥を耕すゴカイ、エサを摂りながら海水をろ過するアサリ、生物の死骸を好んで食べるアラムシロガイや泥中の有機物を食べるヤマトオサガニなどの掃除屋など、さまざまな生き物がそれぞれの生命活動において、自分たちの棲みかをきれいに、そして住みやすいものにしているのです。汚してから対策を考える…という悪循環を得意とする人類は、この小さき生き物の営みに追いつける時がくるのでしょうか。