不老川は、生活排水などによる水質悪化が進み、全国的にみても水質汚濁が著しい河川でしたが、流域住民、埼玉県、関係各市により、様々な取り組みが行われた結果、水環境は改善されてきました。
この取り組みの一つとして、新河岸川上流水循環センターの処理水を、12.5km上流の不老川まで圧送し還流する事業が行われており、水質改善に一定の効果をあげてきました。さらに、埼玉県下水道公社では、平成18年9月から、新河岸川循環センターとの間で流入水及び汚泥の一元的管理体制を確立することで、新河岸川上流水循環センターの水処理の運転方法を改善し、年間を通じて不老川への還流水の水質を大幅に改善しています。
また、市民団体が行う不老川クリーン作戦などへも協力し、快適な水環境造りを行っています。
江東区新砂三丁目地区地域冷暖房事業
下水汚泥を焼却したときに生じる廃熱(洗煙水)を利用して温水を作るとともに、処理水をガス吸収冷温水機の冷却用水に利用するなど、水再生センターの未利用エネルギーを最大限に活用して、給湯や冷暖房を行うものです。
この事業による環境効果は、ビルごとに冷暖房する場合と比較すると、二酸化炭素を約6割、窒素酸化物を約7割削減することができます。この二酸化炭素の削減量は、代々木公園の約13倍の森林が吸収する二酸化炭素の量に匹敵します。
● 供給区域 東京都江東区新砂三丁目地区
● 供給面積 13.0ヘクタール
● 主要機器 ガス吸収式冷温水機及び熱交換器
● 供給温度 冷水 7℃ 温水 60℃
● 供 給 先 高齢者福祉・医療の複合施設等
● 事業開始 平成14年4月