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事業概要

  • 関連用語

    事業関連

    異常渇水/江戸川改修工事/河川特性/基本高水(きほんたかみず) /護岸の分類/計画高水流量(けいかくこうずいりゅうりょう) /鋼矢板護岸(こうやいたごがん) /砂防(さぼう)/砂防ダム/遮水シート/調節池のしくみ/ドレーン(排水対策)/利根川上流8ダム/水資源開発施設

    異常渇水

    近年の渇水の中で特に顕著なのは、昭和39年の東京渇水や昭和53年の福岡渇水などです。東京渇水では、東京唯一の水源であった小河内ダムが底をつき給水制限率が50%に、また福岡渇水では1日5時間給水という異常事態を被りました。さらにここ数年、首都圏では平成2年および平成6年夏の、小雨傾向による利根川上流ダム群の貯水量の減少で取水制限が実施され、断水や公営プールの閉鎖、生産ライン休止など、暮らし、産業のいたるところで悪影響が発生しました。

    江戸川改修工事

    江戸川改修工事は、明治43年(1910)の洪水後の計画改訂で新たに高水工事を対象とした改修計画に組み込まれ、2,230m3/s流量を流すことのできる河道の整備に着手。改修区間は江戸川全川(江戸川筋・千葉県関宿町および逆川筋・茨城県五霞町から河口まで)の約59kmでした。これにより、江戸川は新たに五霞町山王地先から新川を開削して利根川から分派され、その分派点には床固を施工して洪水の流入を制限し、低水路には水閘門を設けることになりました。
    江戸川における特に重要な工事は、流頭部の改修と放水路の開削であり、流頭部の改修は昭和4年(1929)3月にすべて完了し、構造が一変しました。また、流末部には延長3,212mの江戸川放水路が開削され、昭和5年(1930)年に完成しました。

    河川特性

    日本の河川の主な特性は、(1)流れが短く急勾配(2)水の流れが早く短時間に洪水ピークとなる(3)水量が大きく変化する(洪水時と渇水時の差が大きく、治水や利水が困難)(4)流出土砂が多い(扇状地が発達しているため湧き水が豊富)(5)水質が良い、という特徴があります。

    基本高水(きほんたかみず)

    基準地点ごとの治水計画の対象となる規模の洪水を、時間変化で表した波形を「基本高水」といい、その最大流量が「基本高水のピーク流量」です。

    護岸の分類

    1.低水護岸(ていすいごがん)
    低水路河岸保護のために施すもの。
    2.高水護岸(こうすいごがん)
    それ以外の河岸または堤防本体保護のために施すもの。

    計画高水流量(けいかくこうずいりゅうりょう)

    計画高水流量 計画高水流量

    基本高水が、ダム等で計画通りに貯留・調節された後、下流の基準地点を通過する洪水の最大流量が「計画高水流量」です。治水計画では、まず「基本高水」を定め、それをダムや遊水地の貯留施設負担分と、河道を流下させる分とに分けます。

    鋼矢板護岸(こうやいたごがん)

    土止めに用いる鋼製の矢板を用いた護岸。河川中下流部の水深の深い所で、矢板の打ち込みが可能な所でよく用いられます。

    砂防(さぼう)

    山地・海岸・河岸などで土砂の崩壊や流出・移動などを植林や護岸・水制・ダムなどによって防止することです。

    砂防ダム

    ダムの一種。山肌の浸食や河川の土砂の流出を防ぐ目的のもので、上流の山間部に設けられます。

    遮水シート

    合成ゴムや塩化ビニールで作られた厚さ1.0mmの止水シートと10mmの吸出し防止材を合わせたもので堤体漏水防止対策として設置されるものです。

    調節池のしくみ

    調節池のしくみ 調節池のしくみ

    調節池は、いくつかの部分がそれぞれの役目を担当しています。

    1.周囲堤(しゅういてい)
    外側に築造される本堤をいいます。洪水の時に河川の氾濫を防ぎ、流域の人たちの生命・財産を守るための堤防です。

    2.囲繞堤(いぎょうてい)
    調節池と本川との間にある堤防で、調節地とするため本川の高水敷につくられる堤防です。囲繞堤で仕切られることにより、囲繞堤と周囲堤の間が調節池となります。

    3.越流堤(えつりゅうてい)
    洪水などで川の水が増えた時、越流させるために囲繞堤の一部を低くつくってある堤防。洪水の時はここから水を調節池に流して下流の水を増やさないようにします。

    4.貯水池機場(ちょすいちきじょう)
    貯水池の水の出し入れ(取水・補給)の役割をします。

    5.排水門(はいすいもん)
    洪水がおさまって、調節池にたまった水を川へもどす時に、この門を開けて川へ流します。

    ドレーン(排水対策)

    洪水時に堤防内に浸透した河川水や雨水を排水させる方法。

    利根川上流8ダム

    利根川流域には多くの水資源開発施設が造られています。そのうち栗橋地点より上流に位置する矢木沢・奈良俣・藤原・相俣・薗原・草木・下久保ダムおよび渡良瀬貯水池を利根川上流8ダムと呼んでいます。また、鬼怒川上流には、五十里・川俣・川治・湯西川の4ダムがあります。

    水資源開発施設

    水を有効活用するための施設には、ダム、貯水地、堰、流況調整河川、導水路などがあり、これらを総称して水資源開発施設といいます。

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