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利根川の紹介

  • 歴史散歩「利根川の碑」

    撤見沼渠増圦碑記

    説明

    撤見沼渠増圦碑記 撤見沼渠増圦碑記

    見沼代用水元圦に設けられた増圦の撤去を記念し、大正5年に建碑された碑文である。これには見沼代用水は享保12年(1727)の新開で延長20余里、その分流も数多い、この水路の新開により河原井沼・栢間沼・黒沼・笠原沼・鴻沼などの池沼が干拓され、1800町歩の新田が開かれた。このため用水に不足を来たし同13年元圦の西25歩の所に長さ14丈余・横1丈余、高さ4尺の圦樋を設けた。これに続けて深さ1丈2尺の新堀を開削、元圦の流路に接続させて用水の増量がはかられた。これを増圦と称す。その後天明3年(1783)信州浅間山の噴火で利根川の流路が変り取水が困難になったため元圦水路の拡張工事が施工されたが、土砂の埋積が甚しく思うように取水できなかった。このため長い間旱害に苦しめられてきたが、これを打開するため31年元圦改築基金法を立て資金の蓄積をはかった。かくて38年この基金で工を起こし翌39年4月に完成をみた。これにより増圦は不要となり撤去することになったが3年間の水試し期間を設け増圦を閉鎖して存続させた。この間旱魃で利根川が減水したので、増圦を開いて用水を取水したが、水下の用水不足は解消されなかった。このため増圦は不要だとして42年には撤去された。この増圦撤去跡の利根川堤防修築には、大川の氾濫を防ぐため、1万2892人の使役人足と505頭の馬、7131円の工費をもって堅固に築かれたなどとある。

    位置

    埼玉県行田市大字須加

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