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地域づくり・交流

知っトク!かわみちサイト─2007年5月29日放送
「水防月間」について

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市川アナ
市川

FMぐんまの 市川まどかです。この時間は、私たちの生活に深い関わりを持つ河川や道路にスポットをあててお送りしています。

きょうはスタジオに、国土交通省 高崎河川国道事務所 道路管理第2課 交通対策係長の洲永美秋(すなが よしあき)さんにお出でいただきました。国土交通省 関東地方整備局の『レッドゾーン戦略』について、お話を伺ってまいります。

洲永さん、よろしくお願いいたします。

洲永

よろしくお願いします。

市川

今日は国土交通省の関東地方整備局が進めている『レッドゾーン戦略』について、お話を伺いたいと思いますが、洲永さん、『レッドゾーン戦略』・・あまり耳にしたことのない言葉なんですが、まずどういう戦略なのかということからお話いただけますか。

洲永

はい、『レッドゾーン戦略』というのは「道路見える化計画」のひとつとして、交通事故データをもとに死傷事故率を高い順番に並べて、高い箇所を「レッドゾーン」と呼び、次に高い箇所を「イエローゾーン」と呼んでいます。

そうした事故の多い場所の改善を最優先し、重点的に整備していこうという戦略=つまり、考え方です。

市川

なるほど「レッドゾーン」は最も危険と思われる箇所であり、「イエローゾーン」は事故件数は多くないが事故が発生する問題の箇所、注意をしなければならない箇所ということで、イエローと考えればいいですね。

洲永

はい、そう覚えれば 覚えやすいですね。

日本では、昭和40年代に車が急激に増えてきて、事故も急激に増えた頃、「交通戦争」という言葉が使われました。この頃は車が1億キロ走る間に平均で300件以上の事故が発生していました。

そして今でも、当時と同じように300件以上の事故が発生している箇所が、関東地方の1都8件の国道や都県道、約22万区間に約7%あります。こうした箇所を「レッドゾーン」と呼んでいます。

市川

ちなみに「イエローゾーン」はどのような場所なんですか?

洲永

「レッドーゾーン」は、「交通戦争時代」の300件以上とお話ししましたが、「イエローゾーン」は100件以上の死傷事故が発生する場所を言います。これは、現在の日本全国の平均値が約100件であるためですが、これでも欧米諸国と比べると大きく上回っているので対策が必要と考えています。

そして「レッドゾーン」と「イエローゾーン」を合わせた事故多発箇所は全体の24%になりまして、この区間に死傷事故の7割が集中しています。

市川

まさに「レッドゾーン」と「イエローゾーン」ですね。

死傷事故の7割もが集中しているわけですか。

その事故多発箇所の24%は具体的には1都8件で何箇所位になりますか?

洲永

はい、22万箇所のうち、およそ5万3千箇所あります。

この箇所で早急な対策が必要とされる訳ですが、直ぐに全部と言うわけにはいきませんので、特に事故が多発している箇所を優先して道路整備を進め、事故発生を抑制する。これを「レッドゾーン戦略」と呼んでいるわけです。

市川

群馬県内で「レッドゾーン」はどんな所があるのですか?

洲永

群馬県内では、この番組で今年の最初に紹介した国道17号前橋市の群大病院東交差点が、平成13年から16年までの死傷事故率が群馬県内のワースト1であったため、早急に対策が必要と考え今年の3月に整備を終えました。

今後は同じく、前橋市国道17号の荒牧町交差点や上武道路の伊勢崎市東小保方南交差点などを、今年度に整備していきたいと思います。

市川

おっしゃるように危険個所を一斉に整備は物理的にできませんから、事故の発生度が高いところから優先的に整備するというのは効果的ですよね。

洲永

平成19年度に交通事故対策の事業を行うのは関東整備局管内で226箇所あり、この箇所の整備にかかる総額はおよそ156億円となっています。

226箇所中99%の箇所が今日ご紹介した「レッドゾーン」と「イエローゾーン」に該当しまして、予算156億円の98%を投資しています。

市川

『レッドゾーン戦略』というのは、「必要な道路」に重点的に投資をしていくという考え方なんですね。

洲永

そうです。こうしたことを続けることによって、事故の発生が未然に防げることを期待しています。

市川

はい、洲永さん、有り難うございました。

きょうは関東地方整備局が進めている「レッドゾーン戦略」についてお送りしました。

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