みなさんこんにちは! FMぐんまの市川まどかです。この時間は、私たちの生活に深い関わりを持つ河川や道路にスポットをあててお送りしています。きょうも先週にひきつづき、国土交通省高崎河川国道事務所の金澤さんに、おいでいただいています。
金澤さん、よろしくお願いいたします。
水ぬるむ季節。今年も「ぼくらのサケを育てる会」が3月4日烏川の和田橋下で「サケの稚魚の放流」を行うということで、先週サケの稚魚の育て方などについてお話を伺いました。金澤さんがいらっしゃる高崎河川国道事務所でもサケの稚魚がスクスクと育っているというお話でしたね。
はい、放流までもうすぐですから、サケの稚魚は皆、5センチ位になっています。いよいよ、3ヶ月の飼育も最終コーナーに来ています。
各ご家庭や学校などで育てた稚魚がいよいよ3月4日に一堂に集められることになりますが、放流の詳しい内容を教えていただけますか?
サケの放流は、高崎市の和田橋下の烏川河川敷で3月4日土曜日の午前9:40分から行われます。例年ですと個人や団体、およそ2,000人位の皆さんが参加しており、私どもの事務所でも毎年参加しています。もし興味を持たれた方は、当日会場においでいただければ、会の方で育てたサケの稚魚をわけてもらって一緒に放流に参加することも出来ます。
およそ3ヶ月かけて、思い思いに育てたサケですから、大きさなども違っていて会場で他の方のを見せてもらうだけでも楽しそうですよね。
そうですね。広い水槽の中で少数を育てた場合は、狭いところで育てたものより2倍も大きいこともよくあります。「どういう風に育てたのか」情報交換なども皆さんよくやられているようです。
放流の、前に何か式典みたいなことはやられますか?
9:40分から式典開始ですが来賓の方々の挨拶をいただきます。その後クイズ大会をして盛り上がったところで、サケの放流に移ります。
放流される時はみなさん、どんな様子ですか。
はい、自分が育てたサケに愛着がありますし、情も湧いていますからいざ、放流となりますと寂しい気持ちになります。「がんばって、帰って来いよ!」とか「元気でね!」など 自然に励ましの言葉をかけて放流します。
そして、丹精込めて育てたサケの稚魚はその後、海まで下るわけですよね。
そうです。烏川から利根川を下って海に出て、およそ4年後に帰ってきます。しかし、自然は厳しく、ふるさとの烏川に戻ってくるのは、放流した内の多分何百分の1位になってしまうと思います。
でも、こうした継続性のある運動のおかげでサケの遡上が年々増えているとも伺っていますが。
はい、おかげさまで 利根大堰などの魚道整備や水質の改善などにより利根川も烏川も昔どおりの「サケが上る川」に戻りつつあります。こうした努力を続けていけば、北海道の川のように群馬の川にもサケが群れをなして遡るのを見られる日もそう遠くないかも知れません。昨年11月18日には、神流川で2匹のサケの遡上を確認しました。体が傷つきながらも懸命に遡上する姿はとても感動的だったようです。
そうですね。サケを育てた皆さんもそうしたロマンを感じながらこうした活動に参加されているのだと思います。また、こどもさん達が卵から生命を育ててそれを自ら自然に帰して、数年して逞しくなったサケが川を上ってくるのを期待する。生命の大切さということも覚えるでしょうし、自然というものをものすごく身近に感じることの出来る活動ですよね。
今年は今週の土曜日3月4日に放流します。是非会場においでいただき、来年は自分で育てた稚魚の放流に挑戦していただきたいと思います。
そうですね、 今年放流される稚魚が元気に戻ってくることを願ってお別れします。 金澤さん、有り難うございました。