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地域づくり・交流

知っトク!かわみちサイト─2006年1月17日放送
「除雪車」について

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市川アナ
市川

おはようございます! FMぐんまの市川まどかです。

この時間は、私たちの生活に深い関わりを持つ河川や道路にスポットをあててお送りしています。

今年は豪雪の年となっていまして、日本海側の各県では過去最大の積雪を記録したところも多く、県内でも北部を中心に記録的な積雪となっています。雪の重さは1立方メートル当たり200キロともいわれていまして30坪位の屋根に1メートルの積雪があったとすると20トンもの付加が屋根にかかるわけで、重量10トンのトラックなら2台、ちょっと重めの1.5トンの乗用車なら13台も屋根に乗せたのと同じことになります。湿った雪ならこの倍以上ともいわれます。

スキー場などは雪がなくては営業出来ませんが、これだけ積もるとまさに、「白い悪魔」という呼び名がぴったりと感じられますね。

除雪中の事故やなだれによる被害なども聞かれます、今年は雪に要注意のようです。

きょうは、生活道路やスキー場へ向かう道路などを整備する、除雪車についてご紹介します。

国土交通省では全国各地の国道の除雪作業などを24時間体制で行っています。雪が降り始めた時に出動する車、雪が積もった時に出動する車、圧雪状態になった時に出動する車など状況に応じて様々な車を出動させています。

まず、雪が降り始めた場合には「凍結防止剤散布車」が出動します。水が凍る温度を下げる薬剤=塩化ナトリウム(塩)や塩化マグネシウムなどを散布して、道路を凍りにくくします。この散布車には車のスピードに応じてまく量を調節する機能がついていまして、遅く走っても速く走ってもほぼ均等に薬剤がをまくことができます。

次に雪が積もってきましたら「除雪トラック」が出動します。10トンクラスの4輪駆動トラックをベースにした除雪機械で大活躍します。前の部分に付いている「スノープラウ」という除雪用の装置で比較的速く=30キロ〜40キロで走りながら新雪の除雪が行える優れものです。また、車体の下には「トラックグレーダー」という装置が付いていて、固まってしまった=圧雪の処理も行えるものです。

そしていよいよ圧雪になってしまいますと、「除雪グレーダ」と呼ばれる機械=特殊車輌が登場します。この「除雪グレーダ」は切り刃 を強く押しつけながら、路面の固く締まった雪を切りはがして行きます。交差点などに雪を残さない「サイドシャッター」や、削った路面がツルツルにならないように筋をつけられる、「粗面形成装置」なども備えています。

除雪した雪は道路の端に残して置くわけにはいきません。そこで、今度は排雪=雪を捨てる機能を持った車が登場します。「スノーローダ」と呼ばれる車輌です。これは、雪を押しのける作業と、すくってダンプトラックに積み込んだりする作業の両方が出来る機械です。雪をすくう「バケット」は前だけでなく、左右に傾けることができまして好きな方向に雪を捨てることが出来ます。

次は「ロータリー除雪車」です。前につけた「オーガ」と呼ばれる装置で雪をかき込んで、「ブロア」という羽で雪を遠くへとばすことができます。道路から谷底などに小気味よくはじき飛ばす、あの車輌です。ダンプなどと併走し、はじき飛ばした雪をそのまま積み込むことができます。この「ロータリー除雪車」は路肩などに雪がたまってくると出動し大活躍します。

最後は「小型除雪車」です。除雪できる幅が1メートルと軽自動車よりも小さな除雪車ですが仕組みは大型の「ロータリー除雪車」と同じで、小さな車体を生かして歩道や大型機械の入れない、狭い場所の除雪に活躍してくれます。

ざっとご紹介しましたが、こうして除雪車といいましても状況に応じて、それぞれ特色を持った除雪車が出動して私たちの生活道路を整備してくれているわけです。

これから雪の多いところではこうしたすぐれもの君たちを見かけることもあると思います。どうぞ、じっくりと「その活躍ぶり」を観察してみて下さい。高崎河川国道事務所のホームページにもご紹介した除雪車が紹介されています。是非参考にご覧になって下さい。

さて11年前の今日 阪神淡路大震災がおこり、多くの犠牲者をだしました。 災害は忘れた頃にやってくる、本当に思いもかけない大惨事となりました。国土交通省利根川上流河川事務所では万が一の災害に備えきょう光ケーブルやテレビ電話、衛星通信機器などを利用して、周辺の自治体やFMぐんまなどとの情報の共有を迅速かつ確実にするためにIT機器を利用した実践的な訓練を実施します。訓練の内容について詳細は利根川上流河川事務所のホームぺージに掲載されています。関心のある方はどうぞご覧になってみて下さい。

この季節に活躍する雪上車についてご紹介しました。

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