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    選択取水設備

    選択取水設備外観 選択取水設備 選択取水のしくみ

    宮ヶ瀬湖のようなダム湖では、水面近くに温かい水が、底の方に冷たい水がたまります。また、大雨などで一時的に濁った水がダムの水面近くに流れ込むこともあります。このように、深さによって水温や濁りかたの違う水を、下流の環境や目的によって適切に取ることを選択取水と言います。

    宮ヶ瀬ダムでは、水温の変化や濁りによる、下流河川の自然生態系へ影響をできるだけ与えないように、ダム湖の取水位置を調節し、きれいで適温の水を下流に流すことのできる、選択取水設備を設けています。

    選択取水設備は宮ヶ瀬ダムの最も大きな水門で、堤体上流面中央に設置されています。EL.286m~218m(注1)の間から任意の水位で、最大で1秒間55m3(注2)までの取水が可能です。

    (注1)EL:Elevation(標高)
    (注2)参考値:小学校の25mプールの容積が375m3

    こんな時に使われます

    通常時にはこの選択取水設備から取り込んだ水が下流に流されています。ダムの放流と言えば観光放流のように、堤体正面から放流されているイメージがあるかもしれませんが、通常は地中の放流管を通って下流に流されています。また愛川第 1 発電所での発電にも、選択取水設備から取り込んだ水が利用されています。

    選択取水の設備

    取水塔内部から見た選択取水設備

    【取水塔内部から見た選択取水設備】
    支柱とゴミを入れないためのスクリーンの内側に、望遠鏡を立てたようなパイプ状の取水ゲートがあり、これを通って下流へ水が流れます。写真中央の丸いフロートが湖面に見える場合は、表面近くの水を取り込んでいる状態です。

    リールとワイヤー

    【リールとワイヤー】
    重さ何百トンもある選択取水設備の取水ゲートを上下動させるために、大型のウインチが何台も装備されています。

    利水放流設備

    【利水放流設備】
    愛川第1発電所を通らない水は、この利水放流設備から放水されます。

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