BIM/CIM活用工事としての取り組み(国道246号 渋谷駅周辺整備事業)

実施概要

渋谷駅西口では歩行者の利便性向上のため国道246号の地下空間に地下歩道の整備を進めています。
地上、地下ともに狭隘な施工空間でのPPCa(パーシャルプレキャスト)ボックスカルバートの施工において、VR(仮想現実)や3Dモデルに時間軸を組み込んだ4Dシミュレーションを活用し、プレキャスト部材の寸法や分割位置、据付順序や作業手順および施工歩掛等を反映した綿密な施工検討を実施しました。

担当
東京国道事務所、東急建設株式会社
実施期間
令和2年7月21日~(実施中)
  • 課題

    • 道路橋、歩道橋などの既設構造物や山留支保工が存在する
      限定的かつ狭隘な施工空間での作業が必要。
    • 国道上において、夜間の車線規制時間内に効率的な日々作業が必要。
    • 初適用工法に対する綿密な施工計画が必要。
    • 交通管理者、施設管理者、周辺再開発事業者など多数の関係機関との効率的な協議調整が必要。
  • DX活用後

    • 点群データと周辺既設構造物や地下仮設物を含めた3Dモデルにより、作業可能空間を把握。
    • 工程毎の時間設定を反映した4Dシミュレーションにより、日々施工量を確認。
    • VRによる施工検討を加え、施工段階での不整合や危険箇所等のリスクを事前に検出し施工計画に反映。
    • 3DモデルやARを活用した現場状況や工事進捗状況の共有により円滑な工事調整を実施。

活用内容

BIM/CIMやAR・VRを活用してを活用して、以下のように施工管理を行いました。

①BIM/CIMモデルを活用した効率的な照査

  • <実施内容>
    • 設計図面や現地点群データにより既設構造物や地下仮設物を含めた3Dモデルを作成。
    • 地下埋設物との干渉や鉄筋の照査(配筋干渉、設計の不具合確認)を実施。
    • 作成した3Dモデルに隣接民間建築工事のモデルを統合。
    • 民間施設の接続部に不整合が無いかを確認。
    (実施効果)
    • 地下埋設物と仮設構造物の干渉を事前に確認し、施工計画に反映。
    • 3Dモデル上で配筋図の照査を実施し、設計時の不具合を事前に把握。

②ARアプリを利用した投影

  • <実施内容>
    • 現地でタブレット越しに3Dモデルを投影。
    • 「複数地点での投影」や「投影対象物の切り替え」、「透過」などの機能を付与。
    (実施効果)
    • 現地での関係者打合せにおいて投影画面にてイメージを共有し、打合せを効率化。
    • 視察や見学時も同様に完成イメージを共有し事業の理解を促進。
    • 地下埋設物の位置を地面に投影し、工事関係者との安全対策としても活用。

③360°ストリートビュー

  • <実施内容>
    • 360度カメラを使用して現地定点写真をストリートビューで撮影保存。
    (実施効果)
    • 工事関係者とのWEB会議等で進捗状況を効果的に共有。
    • 関係機関協議時の説明資料として活用し協議を円滑化。
    • 新規入場する工事関係者が事前に現場状況を把握し、安全対策や施工計画を効率化。

④VR×4Dシミュレーション施工検討

  • <実施内容>
    • プレキャスト部材の据付において、3Dモデルに詳細な時間設定を反映した4D施工シミュレーションを実施。
    • 現場初適用となる新工法(PPCaボックスカルバート)の施工検討にゲームエンジンを使用。
    • 作成済み3Dモデルに、重機やPPCaに関する3Dモデルを追加しゲームエンジンで連動。
    • VR(仮想空間)技術を用い、施工手順、重機操作、安全対策の事前確認を実施。
    (実施効果)
    • 4D施工シミュレーションにより施工方法の最適仕様を確立。
    • 部材投入箇所の検討、施工時タイムスケジュールの確認に活用。
    • 重機が配置された現場状況を考慮し、歩行者や一般車視点で信号等の視認性を事前確認。
    • 工程短縮に寄与。プレキャスト部材の据付日数を4Dシミュレーション実施前と比較し40%短縮。