国道409号は、現在も『大師道』と呼ばれ、古くから川崎大師への参道として使われてきた。川崎大師は、江戸時代から関東屈指の霊場・厄除け大師としてしられ、将軍や江戸庶民の信仰を集めた。 当時の江戸庶民は、東海道・川崎宿手前の「六郷の渡し(現在の六郷橋)」から、多摩川沿いのこの道を歩き参拝したという。
参道として親しまれていたものの、たびかさなる多摩川の氾濫で、幾度も被害を受けた大師道は、その後、1888(明治21)年に、川崎大師の尽力で作られた、堤防の上に通る道として新設され、『大師新道』と改称された。この『大師新道』は、日清戦争以降の近代産業振興の流れを背景に、この頃から京浜工業地帯の重要な幹線道路としての役割を担うようになっていった。
大師新道は、1951(昭和26)年、国道1号〜大師河原間が整備されたことで、県道「六郷大師河原線」に指定され、 浮島地区の埋立事業が完成した1964(昭和39)年には、浮島公園まで道路が延伸された。 現在の国道409号への昇格は、1986(昭和61)年のことである。 そして現在、他の幹線道路と一体となり、広域的な結びつきを強める「川崎縦貫道路」 の計画が1990(平成2)年に決定し、国道409号沿いでは、既に工事が進められている。川崎市の飛躍を担う最重要幹線として期待を集めている。