ヒシクイについて

 

どんな種類の鳥?

冬に海を渡って日本にやってくる渡り鳥(冬鳥)の一種で、ガンの仲間です。ガンの仲間は、他にマガン、コクガンなどが日本にやってきます。

ヒシクイの写真
(「霞ヶ浦のヒシクイ−オオヒシクイの生態−」(江戸崎町・桜川村・美浦村) より)

 


大きさは?

両方の羽を広げると、160cmくらいで、全長は83cmくらいです。


どんなものを食べているの?

マコモやヒシなどの水生植物や、稲刈りの後に生えてきた穂(ひこばえ)を食べています。


どこからくるの?どこを通ってくるの?

日本とロシアの研究者の共同研究によると、サハリンを経由するルートと千島列島を伝って来るルートが推定されています。

飛行ルート図
稲波干拓地に飛来するオオヒシクイの渡りのルートは、まだ、はっきりしていません。
(出典:「霞ヶ浦のヒシクイ−オオヒシクイの生態−」江戸崎町・桜川村・美浦村)

日本のどこにくるの?

日本でもむかしは、いろいろなところに、ヒシクイの越冬地があったのですが、現在は、少なくなっています。大きな越冬地としては、新潟県の福島潟・鳥屋野潟・佐潟などがあります。 分布図
(出典:「霞ヶ浦のヒシクイ−オオヒシクイの生態−」江戸崎町・桜川村・美浦村)

ヒシクイの一年

ヒシクイの一年
「霞ヶ浦のヒシクイ−オオヒシクイの生態−」(江戸崎町・桜川村・美浦村)より作成

繁殖:オスとメスで巣作りや子育てをします。
換羽:渡り鳥では、渡りの前に羽が抜けかわり、新しい羽になります。この羽の抜け替わりを換羽といいます。この時期は飛ぶことができないので、外敵の近づけない広い湖などに集まっています。
渡り:いくつかの中継地点でたくさんのエサを食べながら、越冬地へ飛んで行きます。(霞ヶ浦へも11月ころやってきます。)
越冬:たくさんのエサを食べ、体力を回復し、次の渡りや繁殖に備えます。春になると繁殖のため北へ渡ります。


霞ヶ浦のヒシクイ

霞ヶ浦周辺に飛来するオオヒシクイは、稲波(いなみ)干拓地・霞ヶ浦・小野川および小野川旧河道(きゅうかどう)で生活しています。一番多く利用されているのは、稲波干拓地です。ヒシクイは、一日のほとんどの時間(約9割)をこの稲波干拓地でエサを食べたり休んだりして、すごしています。霞ヶ浦と小野川・小野川旧河道は危険を感じたときの緊急避難や休息場所・ねぐらになっています。

 

どうして稲波干拓地にヒシクイが来るの?

稲波干拓地は障害となる物がほとんどなく飛び立つのにとても便利です。また、見通しのよさも、安心してエサを食べたり、休憩することに役だっています。 稲波干拓地のちかくには、霞ヶ浦や小野川があり、ヒシクイが危険を感じたときの逃げ場所になっています。こうした場所がすぐ近くにあることが、稲波干拓地にヒシクイがやってくる理由のひとつと考えられています。

 

ガン類の保護

ヒシクイとマガンは狩猟鳥として狩りを行っても良い鳥となっており、狩りが行われていました。しかし、1971年にヒシクイ・マガン・コクガンが、天然記念物に指定され、狩りを行ってはいけない鳥となりました。

 

なぜ、保護が必要なの? レッドデータブックでは?

オオヒシクイは、環境省が、公表しているレッドデータリストで準絶滅危惧に指定されています。準絶滅危惧とは「現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のあるもの」です。また、文化財保護法に基づく天然記念物にもなっており、充分に保護を行っていく必要があります。

→環境省 「レッドリスト・レッドデータブックについて」のホームページへ

参考文献:「霞ヶ浦のヒシクイ−オオヒシクイの生態−」(江戸崎町・桜川村・美浦村)


そこで圏央道の事業では

 そこで、圏央道事業では、事業に入る前はもちろん、事業が進んでいる現在も継続的に調査を行っています(平成3年度から継続して調査を実施しています)。

 そうした調査で得られた結果を基に、専門家の方々に意見を頂きながら、必要に応じて適切な対策を講じることとしています。


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