水質関連用語
 

■溶存酸素量(DO)

  DOとは、水中に溶けている酸素量のことをいいます。 酸素の溶解度は、水温、塩分、気圧等に影響され、水温が高くなると小さくなります。また、きれいな水ほど飽和に近い量が含まれます。DOは河川や海域の自浄作用、魚類などの水生生物の生活には不可欠なものです。一般に魚介類が生存するためには3mg/l(リットル)以上、好気性微生物が活発に活動するためには2mg/l(リットル)以上が必要で、それ以下では嫌気性分解が起こり、悪臭物質が発生します。
  河川でのDOの環境基準値は類型別に定められており、「2mg/l(リットル)以上」〜「7.5mg/l(リットル)以上」となっています。

■生物科学的酸素要求量(BOD)

 BODは、Biochemical Oxygen Demandの略称です。溶存酸素(DO)が十分ある中で、水中の有機物が好気性微生物により分解されるときに消費される酸素の量のことをいい、普通20゜Cで5日間暗所で培養したときの消費量を指します。
有機物汚染のおおよその指標になりますが、微生物によって分解されにくい有機物や、毒物による汚染の場合は測定できません。逆にアンモニアや亜硝酸が含まれている場合は微生物によって酸化されるので、測定値が高くなる場合があります。BODが高いとDOが欠乏しやくすなり、BODが10mg/l(リットル)以上になると悪臭の発生などが起こりやすくなります。

■浮遊物質量(SS)

  浮遊物は、水中に浮遊又は懸濁している直径2mm以下の粒子状物質のことで、粘土鉱物による微粒子、動植物プランクトンやその死骸、下水、工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿物が含まれます。浮遊物質が多いと透明度などの外観が悪くなるほか、魚類のえらがつまって死んだり、光の透過が妨げられて水中の植物の光合成に影響することがあります。
  河川でのSSの環境基準値は類型別に定められており、「25mg/l(リットル)以下」〜「100mg/l(リットル)以下」となっています。

■水質事故を見つけたら

  水質事故は、いつどのような形で起こるかわかりません。
  この突発的な水質事故に速やかに対処するためには、流域住民の方々の協力が大切です。 もしも水質事故を見つけたら、通報連絡センター(0294-72-3175)まで速やかにご連絡をお願いします。