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マスコンクリート対策

 

低発熱セメントや目地でひび割れ防止

 
 外郭放水路の立坑や調圧水槽、排水機場、排水樋管といった施設は、大きな土圧や水圧を受けるので大きな部材寸法で設計されている。このような構造物は、一度に大量のコンクリートを打設すると水和熱で温度ひび割れが生じやすい。特に、各施設はひび割れが生じると地下水が漏出する環境にあるため、各種の水和熱対策を講じてきた。ここでは、調圧水槽における対策事例を紹介する。
  調圧水槽は底版と側壁の厚さが最小でも3.5メートルで、コンクリート量が約12万6000立方メートルに及ぶ巨大な構造物である。水和熱対策を講じた結果、温度ひび割れを制御して、1日当たり最大で約4000立方メートルのコンクリートを打設することができた。
  ひび割れ防止対策としては、低発熱ポルトランドセメントを使用するとともにひび割れ誘発目地を設置した。温度上昇を一層抑えるため、粗骨材の最大寸法を40ミリメートルと大きくするとともに、単位セメント量を極力少なくして水セメント比W/Cを約60パーセントとした。打設後はかん水養生を行い、気温が高い時は大型クーラーを使った。このほか、地下連続壁との間に縁切りシートを設置して外部拘束応力を低減した。同シートは厚さ6ミリメートルの発砲ポリエチレンとポリプロピレン織物、ゴムアスファルトから製造されている。
  コンクリートのひび割れ誘発目地の間隔やリフト高さなどは、事前に3次元FEM温度応力解析を行い、温度ひび割れ指数が1.2以上となるように決めた。側壁のコンクリート打設は、ひび割れ誘発目地の間隔を14メートルとし、側壁のハンチから上の8メートル部分は3層に分けて施工した。
  天井のスラブコンクリートの打設間隔は、側壁の誘発目地に合わせて14メートルとした。厚さが最大3.5メートルもあるスラブの荷重に耐える大型支保工を底版から組み上げて型枠を設置した。
地下連続壁の表面に縁切りシートを設置している状況
地下連続壁の表面に縁切りシートを設置している状況
 
 
 
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