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川について知る

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    おいしい水? 安全な水?

    安全でおいしい水道水を皆さんの家庭にお届けできるよう、さまざま事業に取り組んでいます

    川の水は、水道の蛇口へと続いています。

    古くから流域に暮らす人々の水道水として使われてきた江戸川の水。現在、水道水として江戸川の水を利用している人は、東京都・千葉県・埼玉県に住む約 1,000万人にも及びます。このため、汚れた川の水をきれいにする浄化施設の整備をはじめ、定期的な水質調査、ダイオキシン・環境ホルモン調査、油の流出等による水質事故への迅速な対応など、安全でおいしい水道水を皆さんの家庭にお届けできるよう、さまざま事業に取り組んでいます。

    しかし周辺の都市化が進行した高度成長期以降、江戸川の水質は急速に悪化しました。その原因のひとつが、東京のベッドタウンとして開発が進められた地域を流れる江戸川の16の支川の水質悪化でした。

    特に汚濁が目立っていたのは、松戸市の市街地を流れ、JR常磐線鉄橋付近で江戸川に合流する坂川でした。そのため、坂川より下流で取水する東京・千葉の各浄水場には、「水道水がカビ臭い」などの苦情が相次いで寄せられるようになったのです。

    そこで考えられたのが、坂川の汚れた水を合流点近くの浄化施設できれいにし、その水を合流点より下流にある金町・栗山・ちば野菊の里の各浄水場の下流で江戸川に合流させるというプランでした。

    流水保全水路(ふれあい松戸川) 流水保全水路(ふれあい松戸川)

    計画は昭和62年度から設計検討が開始され、平成10年7月に古ヶ崎浄化施設と全長約6kmの流水保全水路(ふれあい松戸川)が完成しました。これによって、仮に坂川の汚れが一層進んだとしても、流域に住む人々に安全でおいしい水道水を提供することが可能になりました。

    また、水路の建設にあたっては、計画段階から地域に暮らす人々の意見を取りいれ、単に水を流すだけの水路としてだけではなく、子供の頃にみなさんが遊んだ自然の小川の姿を再現することを目指しました。現在では、水路の陸上部には41科190種類の植物が生い茂り、そのなかにはカワラサイコ、カワラニンジンといった貴重種も存在します。カルガモ、ヒドリガモ、ダイサギなどが訪れ、フナ、オイカワ、モツゴなどの魚類が生息する水路は「ふれあい松戸川」と名づけられ、地域の人々の憩いの場として、休日には多くの人が散策に訪れています。

    家庭でできる水質改善

    残飯を流さない。また、石けんは分解されやすいものにしましょう。 残飯を流さない。また、石けんは分解されやすいものにしましょう。油は古新聞をつかったり、固めたりして、直接流さない。 油は古新聞をつかったり、固めたりして、直接流さない。ごみの不法投棄はやめましょう。 ごみの不法投棄はやめましょう。

    水が足りなくなる?

    北千葉導水路・第一機場 北千葉導水路・第一機場

    川にはいつでも水がある、とは限りません。

    夏になると毎年のように報道されるダム貯水量低下のニュース。これでもわかるように、川を流れる水の量は年間を通じて大きく変化しています。

    江戸川の水は、首都圏で暮らす多くの人々の水道用水として、また約130社の工業用水として、さらには約3,800haを潅がいする農業用水として利用される貴重な水資源です。人々の暮らしを守るため、その影響を最小限にくい止めるための工夫が不可欠になります。

    その一例が、江戸川と利根川を結ぶ「北千葉導水路」が果たしている役割。江戸川と利根川の水を相互に融通する機能を持つ北千葉導水路のはたらきにより、現在では、江戸川の水量が低下したときに利根川の豊富な水を江戸川へ送りこむことが可能になりました。

    このほかにも、流量観測や渇水時にその影響を最小限に抑えるマニュアル作成など、水供給の安定化に向けた取り組みが進められています。

    しかし、それだけでは安定した水の確保にはつながりません。やはり、水を使う皆さんのちょっとした日々の節水が、安定供給に大きく影響します。

    家庭でできるちょっと節水

    水の出しっぱなしをしない。水道はこまめに締めましょう。 水の出しっぱなしをしない。水道はこまめに締めましょう。お風呂の水は洗濯やお掃除に使えます。 お風呂の水は洗濯やお掃除に使えます。
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