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川について知る

  • 水質の変化

    水質ワースト上位からの卒業を目指して

    水道用水や工業用水として人々が利用した水をしっかりと浄化した上で川に戻すというシステムづくりが不可欠

    かつて、そのまま飲むことができるほど澄んでいたといわれる日本の川の水。1859年に開港した横浜を訪れた外国船の乗組員たちは、そこで飲む水のおいしさに驚き、「日本の水は世界一おいしい」と評したとか。

    日本の河川の水質が急速に悪化したのは、流域の都市化が進んだ高度成長期以降のこと。それは人口が集中する首都圏を南北に縦断する江戸川・中川・綾瀬川も例外ではありませんでした。

    江戸川河川事務所では、全国に先駆けて昭和33年から各河川の水質調査を行ってきましたが、生活廃水や工場廃水の増加にともなう水質の急速な悪化は、そのデータにもはっきりと表れています。

    特に中川・綾瀬川は、国土交通省が管理する全国の一級河川の水質ワースト上位に常にランクインするという、ちょっと不名誉な状況が続いているのが現状です。綾瀬川にいたっては昭和55年以来、15年にわたって全国ワースト1を記録してしまいました。また、川の水質は全国的に大幅に改善されており、ワーストといえども、汚濁度を表すBODの数値(数値が大きいほど汚れている)は昔より格段に良くなっています。

    都市河川の水質を守るには、水道用水や工業用水として人々が利用した水をしっかりと浄化した上で川に戻すというシステムづくりが不可欠ですが、今までは周辺の急速な都市化にその整備が追いつかなかったというのが現実だったのです。

    こうしたなか、江戸川・中川・綾瀬川の水質をかつてのきれいな状態に近づけるために開始されたのが「清流ルネッサンス21計画」でした。これは21世紀の幕開けの年である平成12年度を目標に行なわれ、現在は引き続き「清流ルネッサンスII計画」が進行中です。

    「清流ルネッサンス21計画」「清流ルネッサンスII計画」の中核は、学識経験者、流域自治体、都県及び国土交通省をメンバーとした地域協議会です。そこで設定された各河川の水環境目標値の実現をめざし、現在、さまざまな取り組みが進められています。

    ワースト河川の水質BOD推移グラフ[PDF:76KB]

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