新河岸川流域川づくり連絡会

第15回 川づくり見学会
「流域の各地における事例より、魚がのぼりやすい川づくりを考える」

更新:2008年8月29日 

          
実 施 日   平成20年6月28日(土)


参加人数  31名


見学箇所  6箇所

  
 
 都市を流れる中小河川における「魚がのぼりやすい川づくり」の各種現状を知るとともに、実際に関わった市民や行政との意見交換を通じ、新河岸川流域の各河川に合う魚道のあり方について考えることを目的に開催しました。
 開催当日は、講師の方々からの詳しい解説をいただきながら、黒目川、東川、柳瀬川、空堀川、北川の見学を行い、東村山市立中央公民館において交流会を行いました。
 今回の見学会は、参加者の方々に興味・関心を高めていただくため、第2回新河岸川流域川づくり連絡会において「魚道」の勉強会を開催しました。

< < 見学ポイントほか > >

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◆ 開会式

【埼玉県朝霞県土整備事務所】

 会議室に、参加者と講師・スタッフなど約30名が集まり、午前10 時過ぎに開会となりました。県土事務所からは、市民と行政の話し合いの結果、堤防を高くせずに川底全体を掘り下げる、河道内の砂州などを残す、桜並木を保全する、などを実現させた黒目川での多自然川づくりの説明がありました。

県土事務所での開会式

◆ 見学ポイント

【黒目川】

 県土事務所から黒目川に沿って1.7km先の黒目橋下の魚道(床止工)を目指して歩きました。黒目川に親しむ会の小林一己さんと県土事務所が同行し、川の自然に配慮した工法と従来型の工法の違いや、市民によって手入れされている堤防上の桜並木を見学しました。また、魚道では、遊泳力が強い魚も弱い魚も川をのぼれるよう、左岸から右岸にかけて床止工に傾斜をつけ、流速に変化をもたせているなどの説明がありました。

黒目川

【東川・柳瀬川合流点】

 この地点には、腰ほどの高さで垂直に水が落ちる落差工があります。落差工には、河床低下を防ぐ役目があります。もし、落差工が設置されず河床低下が進むと、いずれ護岸が崩れてしまう可能性があります。周辺の工場や宅地を守るため、治水上は必要な施設ですが、この形・規模の落差の場合、遊泳力の弱い魚は川をのぼることが困難な状況です。
東川柳瀬川合流点

【金山調節池の出口下流端と三郷橋】

 金山調節池の出口下流端には、スロープ状に水が流れ落ちる斜路式の落差があります。ここでは、斜路の下方へ行くに従い、流速が増すため、魚がこの地点より上流へのぼることが困難です。三郷橋の魚道は、階段式魚道の一形式であるアイスハーバー式で、中央に流れを遮る隔壁を設け、緩流部を作っています。また、階段の隔壁には潜孔を設けています。水位変動の影響を受けやすく、土砂によって穴が塞がれることもあります。
金山調節池三郷橋

【善行橋・自然護岸見学と北山公園散策】

 狭山丘陵のふもとにある北山公園では、善行橋下の魚道と、北川の自然護岸を見学しました。善行橋の上では、粗石付双斜曲面型魚道を間近に見ながら、設計者である君塚芳輝先生から、布製の型枠にモルタルを注入し立体成形した魚道の工法などについての説明がありました。また北川かっぱの会の三島 悟さんからは、2 期に渡る工事で自然護岸を実現した経緯の説明がありました。
善行橋から魚道を見る

◆ 交流会

【東村山市立中央公民館】

 淡水魚類研究者の君塚 芳輝先生からは、スライドを使って、全国各地の河川に設置された魚道が紹介され、その長所短所がわかりやすく説明されました。北川かっぱの会の三島さんからは、北川の川づくりに関して、ワークショップなどを取り入れ、自然護岸や魚道設置に至ったかっぱの会や市民の活動の経緯が紹介されました。

 また以下のような質疑応答がありました。

交流会
 
①魚によって溯上の仕方がいろいろありますが、中小河川の魚道作りの場合、魚の遊泳力を考慮し、魚が泳いで溯上しやすいように設計するのがコツなのでしょうか?

 魚は本来水中を泳いで溯るべきものであるため、遊泳することを前提に設計する必要があります。魚がジャンプするのは非常の場合であって、魚にとって好ましいことではありません。


②魚が溯上できる流速はどのくらいでしょうか?
同じ魚種でも個体によって能力差があるため一概に溯上可能な流速を決めることはできません。魚道を作る際は、平水でその川の近くで自然にできている早瀬の流速よりも早い流れにしないのが理想です。

③落差工が多い場合、魚の溯上で工夫できることがありますか?
既存の落差工を活用する場合、川の流れに合わせて横断面に三角形の切込みを入れることが考えられます。

④高水敷についてどう考えていますか?
高水敷を低水護岸で固定すると川幅が変動しづらくなります。治水を考慮した上で、市民への川の開放と低水路の変動とが両立できることが望ましいです。

◆ 参加者の感想

  • 黒目川の見学は印象的でした。成功すればこんな川にできるのですね。
  • 黒目川の整備した中で、アンダーパスの必要性について気になった。
  • 行政と市民との合意形成の見学会・交流会もやると面白いと思う。
  • 今後も参加したい。
  • たいへん興味深かった。お世話いただいたスタッフに感謝します。
  • 見どころ、聴きどころが盛りだくさんの楽しく充実した見学会でした。ありがとうございました。
  • 大変勉強になりました。ありがとうございました。
  • 歩くのにはきつかったが、ご指導、ご案内してくださった方に大いに感謝致します。

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